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彼女の町を離れて

 引っ越しの時、最初の彼女の家の前の国道を通る時、少し意識した。彼女の家だなと。


しかし、それ以上の気持ちは、出てこなかった。 その時は。




 県庁所在地では、長く住んだ町より仕事量・内容とも多く、仕事以外のことを考える余裕は無かった。


そして、あっという間に歳月が流れた。



 その間に、彼女のことを振り返ろうと思えばできたはずなのに、しなかった。


あれほど最初の彼女のことで激しくショックを受けたのに。そのままにしている自分がいた。


分かっていた。行動を起こさなかったのは、事実を確かめることが怖かったのだということを。


最初の彼女が結婚した、ということを知りたくなかったのだと。


自分があれほど好きだった彼女が、別の男性と結ばれることが耐えられなかったという、幼稚で身勝手なものだった。


時が経てば経つほど、彼女が遠くなる現実は変わらなかった。



 また、彼女と別れてから、多くの人を見送った。


父親、弟、いとこなど。10人以上が一挙にいなくなった。悲しい別れが続いた。

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