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新たなお見合い 2
自分は、この父親の長男だった。
自分が結婚して、嫁さんを自分の実家に連れていけば、トラブルは必然だった。
今の自分なら、そんな父親でも対峙できる力がある。
しかし、その当時は、その力は弱かった。
その点では、自分の嫁さんになる人が、自分の実家と疎遠になるのは、目に見えていた。
「彼女と別れて、間がないのに、そんなことを言うか」 父親への大きな反発は初めてだった。
そして、彼女と別れてから1年以上経った。
彼女を紹介してくれたおじさんが、別の女性とのお見合いを持ち掛けてきた。
しつこい父親である。
気持ちは乗らなかったが、母親同伴で来た女性と見合いをした。
(母親同伴?) 少し引いたが、話をするしかなかった。
上品な顔立ちの女性だった。
別れた彼女の時のような、強い気持ちは出てこなかった。




