↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/21

後日談 やっぱりついた嘘

ただ、2人の休暇を書きたいだけでした!


「う·····ん·····」



──愛しい声だ。

しかも悩ましくて、艶っぽく刺激される。


木製のベッドで、パッチワークのキルティングをかけられた布団にくるまれ、俺と向かい合って目を閉じている女神。



澄んだ空気、薄曇りの空から太陽の光が少し部屋に届く。イギリスらしい天気だ。


結婚1周年のお祝いに、挙式をしたコッツウォルズを訪れている。

1週間どこにも行かず、コッツウォルズのみだ。


ココがこの町をとても気に入っているから、挙式の後、昔の貴族が持っていた、小さな別荘を購入した。

ココはとても驚いていたけど、とても喜んでくれた。


───幸せだ。



まるでおとぎ話の世界の2人のような気分だ。

安らかな寝息を立てて笑みを浮かべてる。

1年経っても愛しさは変わらない。

いや、増し増しだ。


しっかりかっこよく仕事をこなすココ。

でも、仕事を離れるとよく忘れたり間違ったり、何より甘えたになるココ。

彼女の中には2人いるんじゃないかと思うぐらい、オンオフが違う。


もちろんどちらのココも、可愛いし愛している。

いや、そんなココだから愛しすぎる。

仕事中は決して見せない姿は、プライベートでは見られて、甘えてくれるココはもうたまらない。

だから、理性がよく飛ぶ。仕方ないと思う。


男だし。



カサ·····


少し動き始めた。もう目覚めるんだな。

そっと目元にキスを落とす。

やがてゆっくり瞼を開け、俺を視界に入れる。



「あ·····おはよう」

「おはよう」



いつも目を覚ました時は、少し恥ずかしそうに挨拶する。

これもたまらん。

だからすぐキスしてしまう。


「ふふ·····」

「ん、·····もう少し寝る?起きる?」

「んー·····もったいないから起きる」

「モーニング行く?」

「行く!」



可愛い。

ここに来て3日目、毎日モーニングにカフェを利用している。

自分たちで見つけたところだ。

毎日違うところに行く。


「じゃあ、行く前に·····」

「あ·····」


ココを抱き寄せる。

頭に鼻をつけてココを感じる。そうして額、鼻、頬、首筋と順番に口付ける。



「ん·····」



·····今日もモーニングはブランチになるだろう。



毎日手を繋いで指を絡め、色んな道をゆっくり散策して、途中で何度もキスをする。

雑貨屋さんやカフェを見つけて入る。


日本で英国風カフェを営んでるから、お店で使うためのもの、新しいメニューや味の吟味も目的でもある。


ココは人と話すのが好きだし、好かれるからカフェの人たちともすぐ仲良くなって、作り方など教えてもらってる。

挙式の後、1週間新婚旅行でここに滞在し、その時縁を繋いで、1年ぶりに訪れてもみんな喜んで歓迎してくれ、昔からの友達や家族のようだ。


ココはみんなと話していても、俺にも話を振ってくれ、ちゃんと輪の中に入れてくれる。

だからほったらかしにはされていない。

ただ·····2人っきりになれない。

イチャイチャできない。


だから、みんなと別れの挨拶をしてお店を出ると、すぐに手を取り、恋人繋ぎをして、誰もいないところで引き寄せてキスをする。誰かがいると、ココは恥ずかしがってしてくれない。


今日はあと1件、日用品のお店を見て、また近くのカフェで休憩して、別荘に戻る。

戻ったらもう離さない。

そんな思いを抱いていることは、ココは知らないだろう。


顔を離して、俺の顔を見上げ、少し頬を赤らめながら、


「·····いつも大切にしてくれてありがとう。大好きよ」


「·····愛してる··········あ·····」



今日も女神降臨。

早く家に帰りたくなり、鍵をかけ忘れたかもと嘘をついてしまった。

ごめんココ。




楽しいコッツウォルズでの街巡り。

今日もう1軒行ってカフェに寄る予定が、逸樹が鍵をかけ忘れたかもと言った。


もう·····嘘はつかないって言ってたのに。


もう1軒とカフェ行きたかったけれど仕方がない。だって逸樹が望んでるから。

そして私もそうしたいと思ったから。


嘘に気づかないふりをして·····

読んで頂いてありがとうございました!

感想とか頂けると嬉しいです!有難いです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。