第28章 時系列と登場人物
@第28章 時系列
7年目、154日目 春の終月、21日
ダンジョン帰還後に報告会を行って情報交換をする。
その次の日から、影治は鍛冶場に篭ってひたすら作業を続けた。
修得魔術:温度計測Ⅱ
7年目、164日目 春の終月、31日
鍛冶場に篭っていた影治が、レジェンド級の天照剣ルミナスを完成させる。
さっそくダンジョンに試し切りに行った影治がバベルに帰還すると、グルシャスよりリニア同盟の話を聞く。
そうして次の目的地が決定した。
7年目、166日目 夏の序月、2日
リニア同盟に向かう為、影治達はニューホープを発つ。
その行程だが、まずはゲートキーでミルシアに転移してからの移動となる。
ミルシアからは、ドラゴンベースに乗って街道をひたすら西へと進んだ。
7年目、168日目 夏の序月、4日
一行は驚異的な速さでラヴェリアを横断し、この日の日が暮れた頃には国境を超えてリニア同盟最初の町に到着。
この日はこの町で一泊しつつ、メンバー間で今回の魔物暴走に関する情報を共有した。
7年目、169日目 夏の序月、5日
街道を西に向かう途中で、獣人の集団に遭遇。
彼らは新たに発生した魔物暴走から逃げてきた集団で、話を聞いた影治達はその魔物暴走の殲滅依頼を受ける。
そうしてその日の内に襲われている町に着いた影治達は、町を襲っていたイノシシ系の魔物を殲滅し、この日は町で一泊することになった。
7年目、172日目 夏の序月、8日
目的地であるソーンパスの街に到着。
そこでヴィクターと再会するも、依頼主であるギルド側からもう少し待って欲しいと言われ、しばしソーンパスに滞在する事になる。
7年目、175日目 夏の序月、11日
リニア同盟が呼んだ助っ人である、剣聖の一団と合流。
その際いざこざがあって、ガンテツと剣聖の弟子が模擬戦をすることに。
模擬戦の結果ガンテツが勝利し、そのあと更に影治とソウリンが立ち合いを行い、見事影治が勝利を収める。
その後はギルドにて作戦会議を行い、この日は過ぎていった。
そして翌日には、早速フォトンゴーレムの討伐の為に、移動を開始した。
7年目、180日目 夏の序月、16日
ゴーレム集団に追いつき、いよいよ討伐に入る。
影治が当初思い描いていたのとは違い、ヴィクターや剣聖。更にはリニア同盟の強者たちとの共同作戦になってしまったが、最終的には死者をひとりも出す事なくフォトンゴーレム、及びゴーレム集団の壊滅に成功する。
その後はまた5日かけて、ソーンパスへと帰還した。
それから報酬などを受け取り、ソウリンに神力について伝えるとソーンパスを後にした。
修得魔法:シューティングスター
@第28章 登場人物
・ジョシュア 猿人族 男 35歳
オーターボームの町で、衛兵隊に所属している。
現在は隊長補佐という立場だが、次期隊長候補にはよく名前が挙がっていた。
隊長クラスの面々が軒並みヴァリアントヒュドラ討伐に駆り出されたので、残された者の中では階級は上の方。
・ボルダン 犬人族 男 28歳
オーダーボームの町の衛兵のひとり。
ジョシュアとディグランとは一緒に行動する事が多い。
・ディグラン 翼人族 男 31歳
オーダーボームの町の衛兵のひとり。
ジョシュアとボルダンとは一緒に行動する事が多い。
・ジャイル・エベンス ヘイズルーン 男 185歳
ソーンパスの冒険者ギルドのマスター。
ヘイズルーンというのは山羊人族が進化した種族。
他国でもその傾向はあるが、リニア同盟内では特にギルドマスターになるには強さが求められる事が多く、ジャイルも当然相応の力は持っている。
そもそも進化しているだけで、基本種族からは目上として見られる。
なおジャイルの場合は元から冒険者だったタイプではなく、ギルドマスターを決める際に適任がいなかったので、外部から強い人材を招き入れた形。
山羊人族のコミュニティー内ではそれなりの発言権を持っている。
頭部からは2本の太い湾曲した角が生えており、獣人としての血も強くて全身から白い毛が生えている。
・ケン・シュヴァルツ 黒犬 男 192歳
リニア同盟の犬人族の族長。
黒犬は犬人族からの進化種族であり、その名の通り全身の毛が黒い。
ただし、余り動物度は高くなく、顔などはヒューマンに近い。
進化していてそれなりに長く生きているが、寿命も大分近づいている。
・ソウリン・オーダー ソードヒューマン 女 187歳 アダマント級
シルディア幕府国出身。
現シラーシ流、最高師範。
身長は170センチほどと、ヒューマン女性にしては少し高め。
艶のある黒い長髪をしている。
実家は元々剣術道場だったが、兄や弟よりも誰よりも剣の腕が優れていた。
だが女であるという理由で後継ぎにもなれず、実力はあったものの4段以上に昇格できなかった。
5段にて皆伝とされるシラーシ流において、実力がありつつも4段で留め置かれることは屈辱以外の何物でもない。
そこで当時22歳だったソウリンは、国を出て主にラヴェリア闇国を中心に、冒険者として活躍する。
固定パーティーを持たずソロを貫いていたが、それは彼女の強さ故だった。
数々の偉業を成し遂げたソウリンは、やがてアダマント級冒険者となる。
そして時期をほぼ同じくして、齢45にしてソードヒューマンへと進化。
肉体は全盛期の頃まで若返った。
それから更に数年程冒険者を続けていたが、その後単身でラテニア連合国に向かい、傭兵として帝国軍との戦いに明け暮れる。
そして齢60を迎えたソウリンは、故郷へと帰還する。
そして、当時の5段以上の高弟を片っ端から打ちのめし、当時3人いた8段を持つ師範たちをぐうの音も出ないほど圧倒的に切り伏せた。(死んではいない)
※なおこのときガンテツも5段を有しており、ソウリンに敗れている。
そしてこの時ソウリンは、このような弱者が最高段位を名乗る資格なしと宣言し、その3名を7段に降格させたのち、自らが8段となることを宣言。
更に文句のあるやつはかかってこいというソウリンの言葉に、何十何百もの剣士が挑んだが、全て返り討ちにされた。
その辺りからソウリンの事を剣聖と呼ぶ者が現れ始める。
特に進化しているので、ノーマルのヒューマンからの崇敬は強い。
そうして最高段位、剣聖という名声を手にしたソウリンだったが、それ以降大きな壁にぶつかってしまい、長い間低迷を迎えることになる。
女帝のようなイメージだが、無闇矢鱈に圧をばら撒くタイプではなく、淡々と強さを求め続けるストイックさがある。
無口という程ではないが、饒舌でもない。
意外と抜けている所があるのだが、普段の彼女の態度が態度なので、全くその事は外部に漏れていない。
実力で及ばぬことをねたんだ男たちが、ソウリンは女に見えるが実は男だ、みたいなことを言いふらしていたりして、ソウリン男説が一部では信じられていたりする。
ソウリンは弱者の僻みだから気にする事もないと、是正しようという動きもしていないので、割と本気で信じられてる地域もある。
ソウリンの今の強さの理由は、才能なども勿論あるし剣術の腕も関係しているのだが、ダンジョンで魔物を倒して基礎能力を高めているのも理由の1つ。
シラーシ流本山のある場所の近くには、守護者が災厄級のダンジョンがあって、ソウリンはそこで定期的に守護者を討伐してレベルを上げている。
:闘気技(作中に登場したもの)
朧三段
袈裟斬りに振り下ろす際に、幻影のような実体のない刃を発生させ斬りつける。
相手の体に当たるまでは実体を持っていないのだが、攻撃が当たる瞬間だけは実体化するので、上手く当てれば3重に相手を切り裂く事が可能。
効果的に幻覚属性の適性が高い程、幻影の刃によるダメージは高まる。
ただ必ずしも幻覚適性が必須と言う訳でもない。
この朧三段に更に自身の握る実体の剣を振るう事で、同時4か所攻撃が可能となる。
映し返し(うつしかえし)
物理攻撃を受けた際に、相手の攻撃の威力をそのまま相手に返す。
この技は闘気技ではあるが、非常に緻密な力の扱いや身体操作が要求される為、教えたからといってすぐに使えるような技ではない。
またHPダメージだけを反射するのではなく、実際に攻撃されたダメージを相手の肉体にそのまま返す。
ただし相手の肉体に直接返るので、返す相手の身に着けているものまで斬ったり破壊したりはしない。
霞身
自分そっくりな幻影を生み出しつつ、同時に自身の姿と気配を消すという忍法変わり身の術のような闘気技。
この自分そっくりな幻影を囮に、奇襲を仕掛けたり移動や回避の為に用いたりする。
こちらもただの闘気技ではなく、幻覚属性の魔力と闘気を融合して発動しているので、普通に真似しようとしても真似できない。
ある程度以上の幻覚属性の適性が必要。
ソウリンはこれでかなり本物そっくりの幻影を生み出すが、その幻影に闘気を纏わせることで、更に識別を困難にさせている。
尚、これら幻影と隠蔽効果は長く続かず、最大でも3秒程度。
効果時間の短さと引き換えに、本物そっくりの幻影を生み出す効果と、強力な隠ぺい効果を得られる。
絶断
あらゆるものを断ち切る、理外の一振り。
それは例え対象が無形のものであろうと断ち切ることが可能で、魔術などを切り裂く事も出来る。
ただし発動には多大な闘気を必要とするので、ソウリンでも乱発は出来ない。
・アウグス・トゥバル 三尾 男 153歳
シラーシ流7段。
その腕前は確かで、アダマント級の冒険者と同等の強さを持つ。
かつては非力な狐人族に生まれた事を幾度も恨んだが、力ではなく技を重視するシラーシ流と出会い、自分が一生をかけて追い求めるべき道を見出した。
同門であったガンテツは兄弟子には当たるが、強烈にライバル視もしていた。
何故なら、ガンテツはアウグスが求めてやまなかった力を持っていたからだ。
だというのに、技を重視するシラーシ流を学んでいる事を、表面上では納得したように繕えても、心の底では認められていなかった。
剣術ランキングで影治が1位となり、ガンテツが22位だった頃に21位にランクインしていた。
その後ボーギャックを抜いて代わりに20位となったが、ガンテツがグングンと順位を上げていたので、ガンテツとの再会時には21位に逆戻りしている。
魔術的才能の高い狐人族なので、剣でここまで上り詰めてはいるが、魔術の適性もある。
だが本人のプライドのせいで、魔術には一切手を付けていない。
その拘りがなければ、「剣士として」という名目からは外れてしまうが、「強者として」の階段を更に上る事が出来るだろう。
闘気技として、朧二段という技を使う。
※以下は確か本文では結局名前も出てこなかった弟子達
・ボーギャック 六腕 男 213歳
シラーシ流7段。
六腕などの多腕族は、腕が沢山ある分近接戦闘では有利がと思われがちだが、レベルの高い戦いになっていくと一概にそうも言えなくなってくる。
何故なら、多腕族の多くは脳筋思考で力頼りの者が多く、せっかくの4つの腕を十全に活かしきれていないからだ。
だがボーギャックはシラーシ流を学び、雑に剣を振るだけでなく、1つ1つの剣に意味を持たせ、器用に3本の剣を扱う三刀流の剣士。
今でこそ三刀流だが、最初の頃は師から剣を1本しか持たせてもらえなかった。
同時に複数の剣を操るには力は勿論の事、技術も必要になってくる。
いずれは四刀流、五刀流と増やしていきたいと思いながら、日々修行に励む。
性格は剣士を志すにしては穏やかで、普段は闘争心を表に出す事はない。
だが心の内に抱えているだけで、強くなりたいという気持ちは持っている。
剣術ランキングでかつて20位にいたが、その後アウグスに追い抜かれ、ガンテツにも抜かれた事で22位となっている。
ただし強さ的には、種族的能力の差でアウグスとの模擬戦ではボーギャックの方が勝率は高い。
全剣合一という、手にした剣全てを重ね合わせるようにして同時に振り下ろす闘気技を使う。
斬るというよりは叩き切る。叩き切るというよりは、押しつぶすような力任せの技。
・ヨルン ヒューマン 71歳 男
シラーシ流6段。
仙人のような白く長い髭を生やした禿頭の剣士。
ヒューマンとしてかなり高齢で、全盛期から肉体の衰えはあるが、それでもまだまだ若いもんには負けてられんと、日々鍛錬を重ねている。
一刀両断という、斬る事だけに注力した闘気技を使う。
・ミュリエル 月兎 27歳 女
シラーシ流6段。
種族の月兎は兎人族の上位種。
それもティアのように、生まれた時から上位種族の月兎としての生を得た。
この若さでシラーシ流6段というのは、生まれつき兎人族ではなく月兎という上位種族で生まれた影響が大きい。
そのような関係で、子供の頃は増長して手が付けられなくなったので、シラーシ流の総本山に預けられる事になった。
そこでも上位種族としての適性だけでそれなりに無双したが、上位陣には全く及ばず鼻を折られる。
以降は態度も少しはマシになったが、未だに生意気な口の利き方は完全に修正された訳ではない。
致命牙突という、剣先に闘気を集中させて相手の弱点を突く闘気技を使用する。
・クリン 魔導人形
デグレストが製作した魔力で動作する人形。
掃除担当。
少しアホっぽい喋り方をするが、中身は意外としっかりしている。
ひんぬー。
デグレストの事はごしゅじんさまと呼ぶ。
・ククル 魔導人形
デグレストが製作した魔力で動作する人形。
料理担当。
独自の味覚センサーをもっているが、常人とは大分感覚が異なるので、自信作だと言って出してくる料理が、とんでもない味だったりする。
味覚以外は割と普通で、3体の中では常識人枠。
ひんぬー。
デグレストの事はマスターと呼ぶ。
・メディ 魔導人形
クリンやククルのサポートもしつつ、他の雑事を担当するメイド。
メイド衣装を身に付けているが、これはデグレストがそう指示したのではなく、本人が気に入って着ている。
無駄口は利かず、淡々と仕事をこなすタイプ。
ひんぬー。
デグレストの事は主と呼ぶ。




