第8話
不定期更新です。
薬草採取の途中ですが、駄犬が問題を起こした様ですので、そちらをかたずける事にしました。手が掛かります。成人しているのですから、もう少し落ち着きが欲しい所です。今までどうしていたのでしょうか?
ちらりと、聞いた話が本当なら王?だそうですが操り人形にされていたかもしれないですね。
「助けてくれ!タイガードが襲ってきた!」
タイガード!前世で言う大きな虎と似た魔獣です。運が悪すぎる!いろいろ残念な駄犬ですわ。私の後ろに隠れるなんて!大人しく薬草採取もできないとは。
「退きなさい!風の太刀疾風!!」
オリジナル魔法です。巫女の修行の時の知恵を生かし、前世の記憶から最近作った物です。使い勝手がいいのですが、威力があるので微塵切りにしてしまうのが難点です。
「うおおおーっ凄い!びっくりした」
人の後ろに隠れて声を出すのはやめなさい!こっちがびっくりするわ。
「はあーっ、貴方も魔法使えるでしょう!この〜ボンクラ駄犬!」
「…忘れてた!使えるの」
前に聞いた時、使えると言っていたのにバカです。危ない時に使えないとは宝の持ち腐れです。呆れてしまいます。倒れている人がいます。黒髪ロングでスレンダーな体型の少女です。隣にはもう一人、茶色の髪で見た目二十五歳くらいの青年です。二人共怪我をしていますので、治癒でも掛けて治してから事情を聞いてみます。
「で?どうしてタイガードに追われる羽目になったのかしら?説明してちょうだい」
「はい!えーと、タイガードの前に飛び込んだら追いかけられた」
返事だけはいいのですが、冷や汗を流しながら話してくれました。要するに、ダイガードに殺られそうになっていた二人を助け様としたが、失敗して追いかけられた。それと、魔法が使えるのもうっかり忘れていたと。昔、王だったとは到底思えない頭の悪さ!溜息も尽き果てそうだわ。やはり、王ではなく駄犬に間違いなさそうね。
「うっ、…わ、…私…」
倒れていた少女が目を覚ました様です。治癒で怪我も治しましたから大丈夫でしょう。
「もう大丈夫よ、安心していいわ」
そう言うと、意識を取り戻した少女はキョロキョロして、もう一人の青年を見付けると素早く側に行きました。
「うっ、うっ、ごめんなさい!私が我儘言ったから!目を覚まして!」
怪我治ってるから心配要らないんだけどね。気が動転して見えてないわね。あ!揺さぶられて目を覚ましたわ。分かってないとは言え、怪我が酷い人にする行動ではないわね。
「姫?…姫!大丈夫ですか⁉︎」
姫?厄介だわ、どうしてこんな所にいるのかしら?関わりあいにならない方が良さそうね。
「あ!忘れてたわ!助けてくれてありがとうございます」
やっと、気付いた少女がお礼を言ってきました。詳しい事情は知らない方が良いと思うので、このまま別れた方が良さそうですね。
「偶々助けただけですわ、気にしないでください。私達はもう行きます」
面倒な事に、巻き込まれるのは勘弁して欲しいので町に戻る事にしました。駄犬が、何か聞きたそうにしましたが、これ以上抱え込むのは無理なので無視しようと思います。
「待ってください!お願いします!私達を手伝ってもらえませんか?」
少女が私の手を掴んで頼んできました。ダメです。厄介ごとは嫌いなんです。断ろうと思っていたら駄犬が横から口を出してきます。
「頼んでるから、話くらいは聞いてもいいと思うが」
厄介ごとを引き寄せた癖に何を言うの!私の勘が、面倒だと言っているから聞かないようにしていたのに。この駄犬!今度、躾のしなおしね!覚えていなさい!




