第7話
不定期更新です。
昨日ギルドに登録した後、宿でゆっくり休みました。今日は依頼を受ける事にします。
レベルをある程度上げて、怪しまれない様にします。強いと旅をしていても不審に思われずにすみますから、宿屋から出てギルドに向かうことにしました。
「駄犬!起きなさい!全く主人を差し置いて寝坊するとはダメダメね」
シーツを引っ張り駄犬を転がしました。勢いが付いたので、ベットの下まで転がり落ちてしまいました。
「ーっ痛い!酷い!」
目に涙を溜めながら、お尻をさすっています。お尻から落ちましたから多少は痛かったかもしれないですね。でも、寝坊した駄犬も悪いので相殺ですね。
「寝坊する方が悪いわ。昨日言ったでしょう、朝からギルドに行くと。聞いてないとは言はないわよね」
物覚えの悪い犬ですわ。最初が肝心と思い厳しくしていますが効いていませんね。やっぱり、育ち過ぎて可愛げのない駄犬には、覚えると言う作業は無理なのでしょうか?
子犬なら躾がいもありますが、大きくなって無駄飯食いの駄犬には処置なしな気もします。私に睨まれ、ダラダラと冷や汗を流している時点で、どうしようもないしょっぱい気持ちになったのはしょうがないです。
「ごめんなさい!!もう忘れません!」
頭を下げたまま謝っているので、悪いとは思ってるのでしょうが、痛みを伴わない言葉は忘れやすいので、拳骨を落とす事はやっておきます。下げたままの頭にゴッン!と一発良い音が響きました。私の拳は傷付かない様に強化していますので痛くありません。
「くぅーっ痛い!」
頭を押さえて座り込んでしまいました。相当痛かったようですね。いい歳をした成犬ですので、このくらいはやらないと覚えられないと思います。
「痛かったでしょう、今度は言われた事を忘れないようにしてね。良い子には拳骨はしないわよ」
ふふ、今度は一度で理解できたみたいね。勢いよくブンブンと首を縦に振っているわ。成犬と言えど躾は厳しく良い子にはご褒美を。私特製のクッキー(これを食べるとまた食べたくなる不思議な物)をあげて治癒をかけ頭の痛みをとってあげました。
今、駄犬にあげた物とは別に、クッキーに限らず、何故か私の作る物は悪い人でも食べると改心するみたいです。聖女効果でしょうね。効能を薄くして、周りの人に食べさせていましたが、あの性悪巫女だけは避けて一度も食べませんでした。悪運恐るべし悉く避けて行きました。根性悪くて腐っても巫女だなと感心しましたが。
「さあ!行くわよ!」
クッキーを食べながら、ニコニコして私の後を付いてきます。遠足に行っておやつを食べている幼児?ぽろぽろこぼしながら食べるのはやめなさい!と思わず殴りたくなったのは内緒です。
ギルドに着いて、簡単な依頼を掲示板から剥がして受け付けに持って行きました。うさ耳の受付嬢に渡し受理してもらいました。
「薬草採取ですね。頑張ってください」
魔獣の事は聞いておかないといけないですね。討伐した時の対処も重要ですから。
「依頼ではないですが、魔獣を討伐した時報酬は出ますか?」
うさ耳の受付嬢が親切に教えてくれました。中々良い人を選んだようです。
「特別討伐以外は出ません。常時討伐依頼の物は出ますが、基本依頼でない物は出ませんので気をつけてください。ギルドで買取をやっております。貴重な魔獣の場合お金になりますが、危険なので注意してください」
真剣な表情で答えてもらいました。無謀な真似はするつもりはないですが、駄犬は運がなさそうなので注意だけは怠らないようにします。カードを返してもらい薬草採取に出発しました。
「はい、ありがとうございます」
東門から森に向かいます。聞いた話によると、この先に薬草があると言ってましたので、巫女の力を使うと薬草は簡単です。便利な能力があると楽ですね。見つけてはどんどん収納していきます。
「ふっふっふっ、私にかかれば簡単に見つける事が出来るわ」
力を使い、貴重な薬草を一瞬で最高品にする事ができます。薬草のレベルアップですね。
「ぎゃああああああーっ助けてくれ!」
また、駄犬が面倒臭い事に巻き込まれたみたいですね。気持ち良く、薬草採取をしていた私のテンションは下降してしまいました。手のかかる駄犬を拾った事は人生最大の失敗だと思いました。




