第7話 メンバーとの顔合わせ
久しぶりの更新になります
あの晩から一週間。
俺達は毎朝交代したり、特訓したりしていた。
それでも凛花の世話は欠かさずしていた。
「おい凛花。こぼしてる」
「あぁ、ごめんごめん」
「ったく」
「ねぇ、神也。特訓の方はどうなってるの?」
「まぁ、順調っちゃ順調だな」
「そ、そうなんだ。なんか不思議。神也が仲間になってくれるなんて」
「ま、こっちにもちゃんと理由があるからな」
「なに?」
「言わない」
「けちー」
「けちで結構。ほら、時間ねぇしさっさと行くぞ」
「はーい」
俺達はいつも通り学園向けて出発した。
「そう言えば、今日は橘先輩から呼ばれてるから、放課後一緒に来てね」
「分かった」
「おーい陸!」
「おぉ春川か」
「やっほー春川君」
「おっすー凛花ちゃん」
途中で春川が合流し、俺達三人は学園に到着した。
午前の授業は半分を寝て過ごし、昼飯食って午後の体育を本気でやった。
うーん、我ながらひどい学園生活だ。
「さてさて、放課後になったわけだが」
「神也ー、行くよ」
「おお」
「陸!一緒に帰ろうぜ!」
「わるい、今日は用事があるから」
「お、おう、そうか、それは仕方ないか。じゃな!」
春川はホント見てるだけで笑えてくる。
いや、今の言い方だと、語弊が生まれ……いや、生まれないな。そのまんまだな。
「今日は何でよばれてんだ?」
「他のメンバーとの顔合わせだよ」
「そういや、ほかにもいるって言ってたな」
「そ。だから、失礼のないようにね」
「うす」
俺達は化学準備室につき、ドアを開けた。
「ちょっと幹也!新しいメンバーが男って聞いてないわよ!!」
「どうどう、彩。落ち着いて」
「落ち着いてられないわよ!!幹也が許容範囲の限界なんだから!」
「あ、あの~」
この状態で話しかけられる凛花って、マジで勇者だと思う。
「何!?って凛花ちゃんじゃない。どうしたの?」
「あ、しん……新しいメンバーを連れてきました」
「え!?」
突然さっきまで橘先輩に怒鳴っていた女子(どうやら先輩のようだ)が、準備室の端の方へ飛びずさった。
「……」
俺、なんかしたか?
「ごめんねぇ、陸君。彩が失礼なことして」
「み、幹也が悪いんでしょ!」
「ま、とりあえず、僕が代わりに紹介しておくよ。彼女は僕と同学年の小川彩。男性恐怖症なんだ。ま、僕はギリギリセーフらしいけど」
「えーっと、俺は陸神也です。よ、よろしくお願いします……」
「…………よ、よろしく………………………」
睨みながら言われても困るだけです、先輩。
「あとは、そっちにいる双子だね」
「え!?」
薬品棚近くの椅子に座っていた女子達にまったく気が付かなかった。
「「こんにちは、陸君。よろしくね」」
「お、おう」
「ぼくが佐伯翠で」「私が佐伯瑠莉よ」
「……」
これは見分けが付くまでに苦労しそうだな……。
「「じゃ、早速ゲーム!」」
二人はその場で輪を描きながら回った。
そして、ぴたりと動きを止めた。
「「どっちが翠?」」
「……」
「「ちなみに外したら、罰ゲームとして、陸君には小川先輩に近寄ってもらいま~す!」」
「ちょっと二人とも!?ちゃんと当ててよ!?」
「え、あ、はい……」
とは言ったものの、わかんねぇ……!
《右が翠だ》
不意に頭の中にゼンの声が響いた。
(本当だろうな?)
《あぁ、間違いねぇ》
「右が翠」
「「おぉ、正か~い」」
「「ほっ……」」
俺と小川先輩が同時に溜息をついた。
小川先輩も苦労してんなぁ……。
「じゃ、顔見世も終わった事だし、僕から話すことはもう無いよ」
「じゃ、じゃあ、早く帰りましょう!」
「……あの、小川先輩」
「なななななな、何、陸君!?」
「帰りましょうなんて言ってる人が、カーテンにしがみついてるって……」
「べ、別にいいじゃない」
とりあえず、俺がいない方がいいのはよう分かったわ。
「じゃ、俺はこれで。あ、なんか連絡あったら、携帯に電話してくれればいいんで」
「了解だよ。じゃあね」
こうして、メンバーとの顔見せを終えたのだった。
しかし、先が思いやられる………………………………。




