三度目の正直
「こんな日が、ずっと続けばいいな」
それは少女の三度目の願い。
一度目は、予定調和の破滅が訪れた。
二度目は、突然の崩壊が訪れた。
決して叶うことのなかった少女の願い。
願うたびに何かを失い続けてきた。
二度と何かを欲することなどしないと心に決めた。
何も失わないために。
もう悲しまないために。
その方法は、なにも得ないことしかないから。
だが少女は願った。
願うたびに何かを失い続けたのに。
自分は願ってはいけない存在だと思っていたのに。
再び、この楽しいと思える日々が、永遠に続くことを。
今でも怖い。
いつか好きな人を失ってしまうのではないかと。
この幸せな時間が一瞬にして消えてしまうのではないかと。
それでも少女は願い続ける。
自分が願わなければ、好きな人は自分を失うから。
失う恐怖を知っているからこそ、少女は願うのだ。
好きな人の悲しむ顔こそが、自分にとっての最大の悲しみ。
青年は少女が願うことを願っている。
だからこそ、少女は願う。
恐怖しても、怯えても、願い続ける。
今この幸せを。
自身の幸せがどれだけ難しいことでも。
自身の幸せを願ってくれる人がいるから。
そしてそれは、少女だけの願いではない。
青年もまた、この幸せが続くことを願っている。
「ああ、俺がずっと、続けさせてやるよ!」
少女の三度目の願いは、二人の願いとなり。
永遠に続くだろう。
ご愛読ありがとうございました




