表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それゆけ、孫堅クン! 改 ~ちょい悪オヤジの三国志改変譚~  作者: 青雲あゆむ
第4章 呉王朝創設編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/68

【前作も含めた解説】

”それゆけ、孫堅クン! 改”をお読み下さり、ありがとうございます。

最後に本作と前作について、筆者なりの解説をして結びとしたいと思います。


まず本作と、前作の”それゆけ、孫策クン! 改”を比較すると、周辺環境に大きな違いがあります。

それを端的にいえば、”治世”と”乱世”になるでしょう。


まず孫堅が生きた192年ぐらいまでは、漢朝はそれなりに機能していたはずです。

しかし191年に洛陽が破壊されたうえ、翌年には董卓が暗殺されて、漢朝の統治機構が崩壊します。

それまでは反乱を起こしても、

”いずれは中央に鎮圧されちゃうよね?”

という雰囲気だったのが、

”もう鎮圧される心配って、ないんじゃねえ?”

に変わった感じです。

これによって、徐々に武装化の進んでいた地方豪族が、群雄となって土地を奪い合う”乱世”に突入します。


そして”孫策クン”はこの192年から始まっており、すでに”治世なにそれ? おいしいの?”状態になりつつありました。

そんな状況だから、孫策が生き残るには成り上がるしかなく、その結果として中華統一という選択肢があります。

幸いにも華南には、中原ほど厄介な群雄はいませんからね。

中原で群雄たちが殴り合っている間に、華南を制して力を蓄える、そんな戦略を描くことができました。

実際に孫策は、夏口城の攻略さえ成功していれば、その可能性は十分にあったと思われます。

さらに暗殺さえ乗り越え、前世知識チートを合わせれば、中華統一も全くの夢ではないでしょう。


一方の”孫堅クン”ですが、彼はまだ治世の中に生きています。

なので成り上がるのは当然としても、最後は漢朝を建て直して、とっとと隠居したいと考えます。

史実では野心バリバリだったようですが、現代人が転生してだいぶ穏当になってますからね。

実際に漢朝はそれなりに機能してるから、それを倒して新たな国を興すなんて、メッチャ大変でしょう。

その労力は孫策の比ではなく、最初から諦めていても不思議ではないと思います。

まあ、主人公を憑依させた何かのせいで、その目論見はついえてしまいますが。(苦笑)


ちなみに董卓閥や公孫瓚、劉備や曹操といった名だたる群雄が、おとなしく呉王朝で働くのを、不思議に思う方もいるかもしれません。

しかし漢王朝がその統制を保ったまま持ち直し、さらに円滑に禅譲したような状況なら、そうなってもおかしくないと思います。

漢がそのまま続くならいざ知らず、強力な皇帝によって新たな国が始まるなら、民も期待が持てるでしょう。

そんな状況で反乱を起こすような馬鹿は、そうそういないんじゃないでしょうか。


それから董卓に関してですが、20話の後書きで書いたように、不当に貶められていると考えます。

もちろん彼にも問題はあったでしょうが、客観的に見て本当に悪かったのは、反董卓連合であり、関東士人なんですから。

今後、董卓に対する研究が進んで、少しは見直されればいいと思っています。


そして本作では董卓を生き残らせましたが、政治的には死んだも同然です。

こうでもしないと、孫堅が主導権を握る流れにはならないですからね。

なにしろ孫堅は、とっとと引退してスローライフを目指してます。w

それでも董卓に静かに余生を送らせてやるのもありかと思い、手を加えました。


それから本作でちょくちょく書いた地方豪族の脱税、肥大化については、前作でほとんど出てきません。

なぜならこのシリーズを書きはじめた時は、筆者が兼併けんぺいという現象を知らなかったからです。

しかしそれはそれで、余計なことを書かずに済んだのかな、とも思っています。

というのも、孫堅は漢朝の体制の中で太守や牧を務めたのに対し、孫策は地方軍閥として華南を統治したという違いがあります。

孫堅が郡や州を建て直すには、徴兵や徴税の仕組みを見直すことが不可欠です。

そのためには豪族と交渉して、溜めこんだ土地や私有民を吐き出させる必要があります。


一方の孫策は太守や牧を務めるものの、国からの束縛は遥かにゆるい状態です。

そんな状況では、

”取れるところから取って、税は納めるけど、そんなに真剣にやらないよ”

となってもおかしくないですよね。

兵や開発資金が必要になれば、豪族や商人と個別交渉して、支援を受ければいいんだから。

だから軍閥としてやってる限りは、豪族の兼併も脱税も、大して問題になりません。

結果的に、孫策のストーリーには関わりが薄いので、改訂版でも手を加えませんでした。

ただし皇帝に即位してからは、それを正さなきゃならないので、その苦労を後日談に書いています。



さて、最後に次回作ですが、久しぶりに新作を準備中です。

タイトルも決まっていて、

  ”俺は魔王じゃねえ! ~転生董卓の悪名返上記~”

となる予定。

本作を書いてるうちに、董卓の視点でも当時の状況を描いてみたいと思ったからです。

ちなみに本作とは独立したお話(たぶん中編)になります。

ある程度、目途がついたら投稿しますので、気にかけておいてもらえると嬉しいです。

本作を楽しんでいただけたなら、ブクマや評価などで応援をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前作の”それゆけ、孫策クン! 改”はこちらから。

それゆけ、孫策クン! 改

孫策が暗殺を回避して、新たな歴史を作ります。

劉備ファンの方は、こちらもどうぞ。

逆行の劉備 ~徐州からやりなおす季漢帝国~

白帝城で果てた劉備が蘇り、新たな歴史を作るお話です。

― 新着の感想 ―
次は董卓ですか、楽しみだな〜♪ 時代の流れなのかより多くの情報が集めやすくなっているからか、董卓だけでなく色々な登場人物たちのイメージが変化しているように思います。まぁ、三国志に限らずですけどw作中に…
まぁ、中身が現代人ならわざわざ仕組みぶっ壊して自分でやろうとはせんよね あの信長でさえ、 なんとか仕組みの中でやろうとしてたからね (一般的には信長って革新とか秩序の再構成ってイメージらしいけど) …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ