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この世界が私の居場所 ~明るく楽しむ異世界生活~  作者: 彩音
第二部 新大陸・学園編
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2-07.楽しい女子会 その1

 5人で部屋に集まった私達はそれはもう大いに盛り上がった。

 まずは甘味について話し、続いてコーネリアについての話。

 彼女はオーガストというこの王都でも有数の大貴族の三女でハンターを目指しているのは三女という立場の自分はそのまま家にいると間違いなく政略結婚の道具にされてしまうため、それから逃れるために自由に生きられるハンターになろうとしているんだそう。

「政略結婚ってやっぱりあるんだね。そりゃあ好きでもない人と一緒になるのは嫌だよね」って言ったら「殿方というものが苦手で。女性を紹介されるなら良かったんですけど」と意外な応えが返ってきた。分かる! それ分かる! つい頷いたらアメリア達も一緒に。私達は類友であることが判明して大笑いしてしまった。

 そうそう、制服支給の際に資金提供をしてくれたのってコーネリアの家だった。

「意外と愛されてない?」 の質問には「学園に恩を売りたかっただけですわ」の応え。

 家のことを話すコーネリアは何処か雰囲気が暗い。

 あまり愛されてなかったりするんだろうか。

 そう言えば仮にも貴族の令嬢なのに護衛も侍女も姿が見えない。

 もしかしてハンターになることを家から大反対されてそれを押し切った形でコーネリアは。

 でもそのせいで。あり得ないことでもないと思う。最も人様の家のことなので突っ込んで聞く気はないけれど。コーネリアも話すつもりもないようなので私達はさっさと話題を変えた。

 女子会といえばコイバナだけどそれは夜に取っておくことにしてファッションについての話。

 王都流行りの服のことを話してそれから何気なく下着のことを話すとコーネリアに食いつかれた。

 そう言えばこの大陸に地球産の下着は広まってない。

 あっちの大陸とこっちの大陸では事情が違うからギルドでお金を受け取ることも出来ない。

 商業ギルドもここではそう呼ばずコマースギルドと呼ばれていてこの大陸だけで完結している。

 今頃あっちの大陸の私の口座はどうなっているのか。通貨は同じなだけにお金を引き落とし出来ないのが口惜しい。出来たらもうちょっといい暮らし出来るんだけどねー。いや、庶民だからなんだかんだで今と同じような生活送りそうな気がするけど。しかし下着かー。コーネリア達って制服の下ってサラシとかぼちゃパンツなんだよね。うん! 似合わない。これはこの大陸にも下着を広める必要があるね! コマースギルドに登録しよう。そうしよう。それでとりあえずコーネリアには。

 スポーツブラとショーツをプレゼントするとコーネリアは大喜びしてくれた。

 ショーツに対しては「なんだか破廉恥ではありませんか?」って多少難色を示していたけど。

 まぁ、本音を言えば言いたいことは分かる。でも私はこれを推すよ。だってかぼちゃパンツ可愛くないもん。

 力説にならないよう説明したらコーネリアは納得してくれた。

 うん、可愛くないよね。かぼちゃパンツ。

 かくして楽しく話しているうちに刻は過ぎてそろそろお風呂に入るのに適した時間。

 相談の結果。裸の付き合いをすることになった。この学園寮の地下に行く。

 何を隠そう、この寮には貴族用と平民用に分かれてるけど大きなお風呂が2つあるのだ。

 私は貴族用に入ったことはないけど、コーネリアが言うにはやたら装飾が派手な趣味の悪いお風呂らしい。

 聞いただけで落ち着けなさそうだ。その点平民用はシンプルな洋風の作りのお風呂で普通に入っていて落ち着ける。羨ましがるコーネリアには今日は平民用のお風呂に入ってもらうことにした。


「わ、わたくし怒られないかしら?」


 おっかなびっくり小動物みたいに怯えているコーネリアが可愛い。

 大丈夫。誰かが何か言ってきたら私達全員で守るから。

 制服と下着を脱いで裸になる。

 ラナさん、アメリア、アンナさん、私、コーネリアだね。

 何がって? 膨らみがだよ!! 格差社会云々とか思ってるでしょ? 残念! アニメなんかではすっごいすっごい深刻に言われるけど現実の女性はそうでもないから。大きいのに憧れない訳でもないけどそれより形と張りとかかな。私はまぁ、もうちょっと欲しかったなぁとは思ってるけど概ね今の自分に満足してるよ。形とか大きさを補ってあまりあるし。他の皆もきっとそう・・・。

 うぐっ!! コーネリアの視線が痛い。居心地悪い。触れないようにしよう。絶対。

 皆で順番に背中を洗いっこして前は自分で洗う。髪も自分でって思ってたらこれも洗いっこすることになった。

 あ~~、本来なら気持ち良いんだろうけどなぁ。ぶよぶよ石鹸の質が悪過ぎて気持ち良くない。

 キシキシするんですけど。


洗浄魔法(クリーン)


 お風呂に居ながらにして毎回こうなる。

 誰か質の良い石鹸とかシャンプー開発してくれたらいいのに。

 特にシャンプー。今はぶよぶよ石鹸をお湯に溶いて使ってるからね。

 汚れ落ちてるのかなぁ。これ。


「「「「「ハァァァァ」」」」」


 湯船に浸かってのんびりと。

 これは気持ち良い。

 ちらと見るとアメリアの肌が薄くピンクに染まってて色っぽくなっている。

 お湯にあまり強くないんだよね。アメリア。

 ・・・・・何見てんの? 仲間が見るのはまぁ許すけど、他の子がアメリアを見るのはなんかいや。


「ユーリ?」


 アメリア気付いてない? こういうのには鈍いよね。

 私への視線だったらその相手を睨みつけるくせにさ。

 私はそっとアメリアを複数の視線から遮るために彼女の横に移動する。

 それはそれで今度は私に視線が集中してアメリアが不機嫌になったけど、体を寄せると彼女の機嫌は途端に直って幸せそうな顔になった。可愛い。

 私達のお風呂は毎回こんな感じだ。今回コーネリアが増えたから余計に視線があった気がする。

 少しのぼせた。皆も同じようで部屋に戻ると最初の頃が嘘のように静か。

 せっかくの女子会なのに時間が勿体無い。

 この状況を打破すべく少し考える。

 その結果私はスノーを呼んでアープルを出してもらい一芸を披露することにする。

 右手に包丁。左手にアープル。包丁を巧みに動かして飾り切り。皆の反応があまりにも良かったから調子に乗って沢山切った。やり過ぎた・・・。

 出来あがったものは皆に振る舞う。


「食べるの勿体無く感じるね」


 そう言っているアンナさん達の横でアメリアはしゃくしゃく小気味の良い音を立てて食べている。

 花より団子。そういうとこも可愛いって思うよ。美味しそうに食べてくれるの嬉しい。


「皆も食べて食べて」


 笑顔で進めると皆も素直に食べてくれた。

 水分補給で元気になった。

 さぁ、夜も本番。コイバナの時間。

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