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2日目の朝

 兄アダムが無理やり話を切り上げ、自分の陣に戻っていくと、俺もメイルや騎士達を自分の就寝用の陣に連れて行き、そこで話をするがその際にメイルよりアダムの将としての資質に疑問が浮かんだと発言する。


「確かにそうだな、一介の兵士としてはこれ以上ない戦力であるとは俺も思うが」

「ラオール家の習わしで武勇と魔力に優れし者が先頭に立ち民や領地を守り、仕える国に尽くすというのは間違いではないのですが……」

「兄上はその能力をすべて軍事に振っている、そう言いたいんだな?」

「ええ、ですが将としては自らが魔法で魔物をせん滅するだけでやはり役割を果たしていないかと」


 今までは姉モニカにいわば内政の仕事を投げて自分は軍事に力を入れるという役割分担の下に動いていると思ったが、これは前線指揮官としてもどうかと思うな。


「……兵に被害がないという意味では優秀な将と取れなくもないが……」

「結局むやみに連れまわしているだけですからね……しかしジュン様とのお話まで打ち切られてしまうとは……」

「兄上は結局継承順位が最下位の俺の意見など聞くに値しないと思っているんだろうな、それがあの人の本性なんだろう……」

「ジュン様……」


 もちろんこれは可能性としての問題だがアダムは姉であるモニカの懇願をまともに聞かず、父より命じられてもどこ吹く風だ。あの人は自分の考える新しいラオール家を作るのに頭がいっぱいなんだろう、もっとも考えるのはあのパリア達ココ家に丸投げなんだろうけどな。


「すまない、最後は俺のちょっとした愚痴だ忘れてくれ」

「いえ、しかし結局話は平行線のまま進まなかったですね」

「……とりあえず明日の魔物討伐に備えて今日はもう寝よう、もっとも兄上だけで滅してしまうかもしれないけどな」

「……はい、おやすみなさいませ」


 結局兄との話は平行線のまま俺達は休むことにした。そして翌朝陣を払うと再度魔物の巣に向かうべく進軍を始めた。


「ではジュン様、我々が昨日と同じく先頭で参りますので、アダム様の部隊の後ろをお願いします」

「ああ気を付けてな」


 モニカは昨日と同じく、先頭の部隊を指揮する為に動き出し、俺達もアダムの部隊が出発するのを待っている。しかしどうせ1人で倒すつもりなら、これだけの兵を大量に動かすのが無駄だって言っているのに、時間もかかってしょうがないや。


「ジュン様、アダム様の部隊が進軍を開始しました、我々も進軍準備を」

「分かった、よしすぐに追いつくぞ!」


 2日目の朝、俺達もようやく進軍を開始した。

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