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18‐4

「よし、出発しますか」


 朝を迎え、仕度を終えた俺たちは海の女神の故郷を目指してまた旅を始める。

 リリエルは天界に帰った。

 脅威がなくなった俺たちに怖いモノはない。だからこれからの旅はより一層楽しいものになると思う。


「楽しみだなぁ」

「何が?」

「これからが」

「…………?」


 俺の呟きに海の女神が不思議そうな表情をする。フィナさんとレナちゃん、そしてシンシアさんは三人で会話をしていて気づいていないみたいだ。

 俺は昨日の夜、神様から少しだけ教えてもらった。

 どうして俺が呼ばれたのか。

 どうして俺が後継者に選ばれたのか。

 それらの答えは分からずじまいだけども、良いことを一つだけ教えてもらった。

 これからするべきことを。


「そうなのかぁ」

「どうしたのよ」

「何だかなぁ」

「さっきから気持ち悪いけども、本当にどうしたの?」

「気にするな」

「はぁ」


 神様はこう言った。


 私は有の神であり、創造新であり、破壊神でもあった。

 私の目的はただ一つ。この世界をより良くすること。でも私はこの世界を作り、破壊することも作り変えることもできない。だからそのために後継者を必要とし、私は指名してあなたを呼んだ。

 私はあなたに新しく世界を作り変えてほしいと思っている。


「どうりで俺が選ばれたのか」


 俺は神様の言葉に疑問を感じて、聞いてしまった。

 指名した、とは初めて出会ったとき話した神様の言葉と違ったからだ。偶然ではなく指名。それに何か意味があると思った。

 神様は最後にこう言った。


 だって、あなたは私の一人が…………。

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