憧れてだけで、魔法も剣技も身につくのであればもう本物では?
魔王城-リズside
「さて、貴方は何処の誰なのです?」
城内に侵入した人物に近づき、離れた位置で質問を投げかける。
「俺の名前はジロウ、自称勇者だ。」
「自称?」
「あぁ、俺は召喚もされていないし聖剣に選ばれてもいないが勇者様に強い憧れを持ち日々鍛練を積んでいる。だから″自称″勇者だ。」
自分の事を嬉々として説明するジロウだったが対するリズは、少し焦っていた。
(自称でも何でも勇者並みの実力が身についているのであればそれはもう勇者では?それと、話は少し通じる?)
「ねぇ。此処に来た目的は?」
「もちろん魔王を倒して世界を平和にs」
「別に魔王を倒しても世界は平和にならないし、何なら魔物がもっと活動が活発になってより最悪な事になるよ。」
少しキレながらリズが返答した。元々勇者と名乗った時からそんな様な雰囲気を感じたが実際に言葉にされた、魔王″親″を殺す宣言。子供としても怒らないわけがなかった。
対する自称の反応は
「・・・そうなのか?」
呆然として立ち竦んでいた。
「帝国・・・人種の国ではその様な事は言っていない。魔族や魔王は全て悪と国全体で言われ続けている。だが確実な状況情勢を説明出来る人は現地住民か実際に現地に行き確認した者のみ、過去に帝国に召喚された勇者がいたが別の国の魔王を倒した後に帝国に帰った時の対応がそれはもう酷かったようだ。」
「へぇ」
「えぇ、召喚され魔王を倒し国に帰還そんな彼に待っていたのは、感謝や敬意や元の世界に送還される話し合い等ではなく、誰が勇者を管理所持するかだそうです。」
勇者の背後から現れた黒い髪の幼j・・・少女
「はじめまして、勇者s「違う」・・・へ?」
「俺は″自称″勇者だ。」
黒髪の少女は首を傾げた。
魔王城-クロエside
「次はアーサーの番ね」
そう言われたアーサーは涙目で震えていた。
「ちょっと待ってくださいぃ」
アーサーの前にクルリが立ち塞がった。
「上司をフォローする訳ではないのですがぁ。こんなのでも上司なので、少しばかりの温情と言うか情けをお願いしたくぅ」
少し怯えも入ったクルリが申請してきた。
「あら心外ね!別に殺したいほどに恨んでいるつもりはないわよ。そこのクラウンもその程度で許しているじゃない。」
「その程度って、人格改造されているのだけれど」
「気にしない気にならない、まぁ冗談はさて置き、お仕置きの内容は後で決めますよ。」
「もう早めに処して頂きたい」
未だに涙目なアーサーもうガックガク
「だめでーす♡」
そしてクロエがそれはもう良い笑顔でにっこにこである。
「で、たった今この城に侵入した方がいるのですが」
「あら本当ね」
クロエが侵入者の気配がする方向へ向くと魔王が反応した。
「あ!リズが接触した。」
「「!」」
魔王の放った一言に血相を変えて、侵入者の場所へ向かうクロエとクラウン・・・魅了にかかっていた筈だが解けたのか?
「っ!あぁ我が君よ、今暫くここで待っていて頂きたい。少し急用が出来たので直ぐ向う。」
解けていなかった。
ダンジョン内-ミーアside
ダンジョン内のマスタールームで炬燵に入り鍋を食っているミーアと迷宮主と吸血鬼のアル
「ご主人は魔王を倒した後に帝国に戻ったのにゃ?」
「あぁ・・・元勇者って言ったっけ?」
「盗み聞きにゃ」
「あぁそうかい、と言っても言う事は無いぞ?魔王倒して国に戻って待ってたのは俺の送還じゃなく監禁で誰が俺を管理所持するかを話し合っていた。だから国を出てダンジョンを造った。親しくしてくれる奴等も居る。」
と言いながら吸血鬼のアルを撫でる。
「良かったにゃロリコン。」
良い笑顔でミーアが言った。
(≧∇≦)b
「今ちょっといいこと言ったよ俺ぇ!」
「きにするなよ、ろりこん。」
「おいアルが変な言葉覚えちまったろうがぁ!」
ミーアは腹を抱えて笑った。




