第2章「学問所編・護衛編」ep.1
皆様、第2章へと突入しました。これからどんどん話が展開されていきます。更新できるのは不定期になってきていますが、皆様のお時間が空いているときに、今日は更新されてるかな?とのぞきに来ていただけたら、幸いです。
ーー久習館での授業が始まり、10日になる。
その授業内容とは過酷なもので、ある程度は何でもできる小楓にとってもハードなものだった。小楓にとって大変なものであれば、当然、天才肌でない徐熹にとっては、地獄としか捉えられないものである。
久習館での講義内容は、主に4つ。武道、書道、経書、歴史・思想だ。久習館は皇族や優秀な官吏が多く出ることもあって、一つ一つの授業に力が入れられている。何か一つでも単位を落とすと退学となる。
そして、入学者が何よりも恐れているもの。……それは、第二皇子、唐星宇だ。彼は武道の講師で、ちょっとしたミスでも重い罰を与えると有名だ。例えば、型を少しでも間違えると、逆立ち15分を命じたり、木刀で打ったり。とにかく無言で厳罰を与えるので、学問所の生徒やほかの講師たちにはこう呼ばれている、『無言の貴公子』。
「はぁ~、今日も疲れたわ~。小楓、脚を揉みなさい。筋肉痛がきてるの。」
いかにも高慢そうな様子で徐熹は小楓に命じる。
「はい。」
小楓はいつも通り、徐熹の脚を揉む。すると、徐熹が口を開いた。
「お父様とお母様は何のつもりかしら。私をこんな学問所に入れるだなんて。あの冷酷な第二皇子に木刀で5回も打たれたのよ?か弱い女子に手を出すなんて⁉お母様には第二皇子に会ってみるよう言われたけれど、ちっとも考えは変わらないわ。第二皇子なんてまっぴらよ。」
憤った様子でそう語る徐熹の後ろには星宇がいる。そのことに気づいていない様子の徐熹に慌てた様子の小楓は言う。
「お姉様、…あの、……。…殿下が後ろに。」
「えっ。」
後ろを向くと本当に第二皇子がいる。驚き、よろめいた徐熹を支える小楓に向かって、星宇はこう告げた。
「小楓、お前はこちらに来い。話がある。」
(……?)
そう告げられて向かった先は、第二皇子の執務室。比較的実用性を重視されて造られたその部屋で星宇は告げた。
「お前には帝の護衛についてもらおうと思う。」
「ご、えい……?」
「ああ、そうだ。お前は武道の成績が首位であるとともに、ほかの教科の成績も首位であると聞いた。今まで数年間、久習館で講師をしているがお前ほど優秀な者は見たことがない。陛下の護衛に最適だろう?」
(陛下の護衛…か。)
「分かりました。」
「では、さっそく来月の園遊会での護衛を王月たちとやってもらう。これから帝が参加される行事にはお前にもついてきてもらうが、それ以外の時間に関しては、久習館にて学問にはげむことだな。今日の話はこれで終わりだ。」
小楓は執務室を出て、寝室へと向かい、眠りについた。
徐熹は第二皇子との縁談に嫌気がさしていますが、徐琳は乗り気です。だから、こんな状況になってます。




