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恋って…何?  作者: み〜さん


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20/41

炭水化物の食べ過ぎには注意です。

 次の日曜日は宣言通り携帯を変えた。


 もともと変えようと思っていたから、まぁ切っ掛けはどうであれ、ちょうどよかったかな。もちろん、幼馴染達のアドレスは躊躇いなく( 博武のアドレスはチョット躊躇ったけど )消去しました。


 それとチョット買い物をして、この日は何事も無く過ぎた。





 月曜日、今日は朝から雨が降っていて、でもやっぱり朝練はあって、早朝からの階段往復5回はやってはダメだと思いました。マジ魂抜けます。


 そして午前中の授業は、全く頭に入ってきませんでした。本当にごめんなさい!


 お昼、すでに理科準備室で食べるのも慣れ、佐藤くんには何がしらおかずを盗られるため、お弁当の品を一品増やしました。えぇ、死活問題です。


「なぁ、野下が羽黒に、山田の護衛の事を聞かれたって。」


 黒井くんが、4個目のおにぎりを頬張りながら言う。


「あっ!田中も聞かれたって言ってたわ。」


 佐藤くん、そのアイスどっから持って来たんですか?と言うよりも、それ新作?


「そんな事聞いてどうするの?防御は完璧なんだよ。」


 瑠美ちゃんが胡乱な目を黒井くんに向けた。


 野下くん、たしか吹奏楽部だったよね。言われた通りに羽黒くんに接近遭遇してたんだ。…やっぱり怖いから?瑠美ちゃん。


 あっ、転校する前に楽器何やってるのか聞かなきゃ!


「そりゃ、あれだろ。隙間を探ってるんだろ。完璧って言ったところで所詮人間が考えた事だからな。」


 そう言いながら、黒井くんが5個目のおにぎりに手を伸ばします。炭水化物ドンだけ摂取するんだ…。


「そこまで山田を貶めたいと?分かんないなぁ…何のメリットがあるって言うのかなぁ。直接関係ないでしょ、羽黒も転校生美少女も。」


 だよね、私も思うよ。


「そうなんだけどねェ。でもあちらさんは、かなを悪役に仕立て上げないことには、自分の目指すモノが達成できないと思っている節があるから。厄介だよねぇ。」


 瑠美ちゃんが腕を組み、天井を睨む。


 メリットは幼馴染達からの好感度。その先のハーレムエンド。


「まぁ、今まで以上に警護すれば良いんだけどな。俺がいれば抱えて逃げるし。なっ、山田。じゃッこれはその対価と言うことで。」


 待て!さっきすでに唐揚げを食べただろう!なぜミートボールまで持って行く!あぁッ‼︎その膨らんだ頬っぺを箸で突いてやるっ!


「学校にいる間は、人数がいるから大丈夫だろうけど、問題は来る時と帰りだな。」


 除菌シートで、箸を拭きながら黒井くんを見ると、菓子パンの袋を開けるところだった。…更に炭水化物?


「そうだね、そこは強化した方がいいかもね。来る時は、朝練がある子に頼むとして、帰りだね。部活やってる子が多いから。」


「瑠美ちゃん、大丈夫。私、駅まで走るよ。」


 自信満々で頷くと、三人同時に大きな溜息を吐かれた⁈ナゼ‼︎


「あ〜〜、山田には悪いが走るのそれほど速くないから。と言うか、遅いから。」


 ショック‼︎私、遅いの⁈


「でも大丈夫だ。俺が抱えて走るから。速いぞ、俺。」


 頭をポンポン叩く佐藤くん。ムムッ!何気にバカにされてる⁈


「俺が部活行く前に、山田を駅に送るメンバーに加わるから。いいよな、時期部長。」


 ニンマリ笑う佐藤くんが怖いです。




 そしてその日の帰りーー


「じゃぁ、ヨロシクね、夕実。何かあればすぐ連絡して。」


「任して、佳奈恵ちゃんには指一本触れさせないから!」


 ニッと笑い、瑠美ちゃんに向かってサムズアップする青木さん。そんな姿もナゼかエロい…フェロモン出てます?


「俺、荷物置いて来るから、先行っててくれ。直ぐ追いつく。」


 チャッと右手を上げ走り去る佐藤くん。


 今日はこの二人と駅まで一緒です。


「分かった。行ってる。」


 青木さんが頷き、瑠美ちゃんにバイバイと手を振り、下駄箱へと向かった。




 まさか、そこでイベントが待っていたなんて、思っても見なかった。





ありがとうございました。

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