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美希ちゃんも規格外でした。

「そう言えば林がね、嘘の噂を流してもらったじゃない。で、色々情報収集もしてくれたみたいで、やっぱり、羽黒のプロポーズはわりと知られていたみたいだね。それを更に煽ったかたちなんだけど、転校生美少女、その話が大きくなっちゃって生徒会に泣きついたみたいだね。」


 私、あっと思いました。


「じゃぁ、今朝の怒涛の襲撃は…」


「無きにしも非ず。羽黒の事が大きくなって生徒会メンバーの耳に入っちゃうのはマズイでしょう。だから、かなからの嫌がらせをでっち上げて、こんな事本当は言わないつもりだったの!みたいな風に言ったんじゃないの?目をウルウルさせて上目遣いで。それを真に受けた生徒会メンバーが、転校生美少女の憂いを

取り除こうとして、かなを引っ張り出そうとしたと。」


「…なんだか私が知らないだけで、本当は乙女ゲームの世界だったりする?怖いなぁ。今まで見た事の無い姿を見せられるのは、怖いよ。今朝みたいな事がまたあるのかな…。」


 大きく溜息を吐くと、ニッコリ笑う瑠美ちゃん。何?


「林がね、大胆にも本人ーー転校生美少女 加賀 琴子に聞きに言ったみたいなの。あなたは羽黒くんと付き合っているんですか?でも、生徒会の人達とも一緒にいますよね。一体どなたが本命で、どなたがキープなんですか?噂が気になったので、直接聞きに来ましたってね。度胸あるよねぇ。林。」


 へ〜〜ッ⁈本人に直接?女は度胸で?


「そしたら転校生美少女 加賀 琴子、顔色青くさせて目泳がして、しどろもどろで言ったんだって。みんなお友達…って。バカだよねぇ。乙女ゲームのヒロインになりきってるよ、加賀 琴子。」


「じゃぁ、本命無し?ハーレム狙いなの?」


 うわぁ〜〜やだなぁ。大好きだった幼馴染達が一人の女の子に媚びへつらう姿なんて見たくないなぁ。


 母親親衛隊もこの事を知ったらショックだろうな…。


「あと、かなに嫌がらせされてる事もチラッと言って来たみたいなんだけど、そこは一刀両断で返したって。」


「なんて?」


「それは絶対に無いって。かなは今何処に行くにもクラスの人間が付いているから、加賀さんに嫌がらせなんて無理。それに、加賀さんに嫌がらせをする理由も無いしって林が言ったら、生徒会メンバーと自分が仲良くしているからとか言ってくるから、そこまでベタベタした関係じゃ無い。むしろ今は同じクラスの佐藤と仲が良いって言ってやったって。」


「えぇぇぇぇッ⁈」


 なんて事を言ったんですか!美希ちゃん!佐藤くんとはもっぱら私がイジられている関係で、そんな深い意味は全くないんですからッ‼︎


「そんな事、隣の教室で大々的に言っちゃう?」


「うん。言っちゃってる。」


 ニッコリ笑って頷く瑠美ちゃん。


「佐藤くんはさぁ、小さい私がアワアワする姿が物珍しいだけで、絡んでは反応を楽しんでるだけだよ。変に捉えないで!」


 まったくぅ。私で遊ばない!


「そう言う瑠美ちゃんはどうなのよ。今まで一度も聞いた事無かったけど、好きな人いるの?」


 アレ?そう言えば、こんな風にお互いに恋バナなんてした事無かったかも。


 …私、博武と付き合ってるって言ってたわりに、惚気みたいな事言った事無かった。そこからして、好きが曖昧だったかも。


「…いるよ。」


 思わず間抜け面を披露してしまう私。


「何?私に好きな人がいたらヘン?」


 あああああああっ!瑠美ちゃん!顔が邪悪になってます‼︎呪い殺される感、ビシビシです‼︎


 身の危険を感じるので、ここは思いっきり首を振って、否定しておきます!


「なんか、失礼な反応だけど…。そりゃぁいるでしょう。」


「誰って聞いてもいい?」


 好奇心がジワジワと湧き上がる。だって、最強瑠美ちゃんだよ!


「う〜〜ん…。まだダメ。今、仕込み期間なの。ちゃんと仕上がったら、かなにも話せると思うから、それまで待ってて。」


 熟成?ですか?一体どう仕込んでいるんでしょう……あっ、怖い想像してしまう。やめましょう。





ありがとうございます。

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