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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン1 chapter5
42/364

爆心-1

12月四週土曜日。

この日は瑤子が阪神競馬場へと向かった。

第2Rでドルフィンリング未勝利戦。


第5R新馬戦でコナンがデビュー戦する。


第11RメインのラジオNIKKEI杯2歳ステークスにはファンタジスタが登場。ライバルのドラゴンウイングと対決する。


この日…我が牧場始まって以来の長い1日となった…。



俺と宝田は早くもテレビの前に集合。

まずは第2R未勝利戦ダート1600m。


ドルフィンリングは11頭立ての8番人気。鞍上には前走同様村木。


『さぁ未勝利ダート1600mまもなくスタートです!』


俺はテレビに映ったドルフィンリングを見て驚いた。以前よりかなり落ち着いた印象だ。

「だいぶ大人になりましたな~」

宝田も同じ事を感じたようだ。



『スタートしました!』


俺「行け~!」

宝「行け~!」

ハモッた。



『さぁドルフィンリングが前に着けた!

後続との差は一馬身!

大きな逃げではない!』


村木!それでいいのか!?


「あれはドルフィンリングにしたらプレッシャーでんな~!

この展開の方が刺激になっていいかもしれません!」

そうなのか?宝田?



『さぁもうすぐ直線!

ドルフィンリングまだ先頭!

村木が必死に手綱をしごく!

後続も追ってくるぞ!』


あ~心臓が破裂しそうだ!


『ドルフィンリングまだ粘る!ドルフィンリングまだ粘っているぞ!』


「そのまま!」

宝田が叫んだ!


『100m切った!横に3頭並んだか!?いやドルフィンリングが頭ひとつ出ているぞ!』


だめだ!俺もう吐きそうだ!


『横一列!横一列で3頭同時にゴール!』


「おえ~~」

ゴールと同時に俺は空ゲロを吐いた。


「う~ん…惜しかったでんな~たぶん3着ですわ~」

宝田の言う通り写真判定の末、3着確定となった。


立派だ!3着なんて立派すぎる!



俺は酸っぱい唾を飲み込みながらドルフィンリングに拍手を送った。

宝田も納得の表情だ。


阪神競馬場の瑤子から電話がかかってきた。

「ドルフィンリング凄かったよ!

本当に本当に凄かった!」


瑤子もドルフィンリングの健闘ぶりに興奮しているようだ。


さぁ…いよいよドリームメーカーのデビューだ。騎手はやはり村木。頼むぞ…村木…。

俺は再び胃の痛みを感じ、空ゲロをした。



『おっと…一頭落馬!』


突然テレビからアナウンサーの絶叫が聞こえてきた!

『第4R障害未勝利戦は一頭落馬!ホッピング号が落馬です!降り落とされた騎手の村木義男はぐったりしたまま動かないぞ!』


村木!?


村木は救急車で運ばれていった。大事にいたらなければいいが…。俺は親友の体を心配していた。


「ドリームメーカーには誰が乗るんでしょ…?」


宝田がポツリと言った。


そうだ!?村木!!すぐにその救急車から飛び降りて帰ってこい!



第5Rはすぐ後である…。

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