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哀しみの章3

ごめんなさい・・・ごめんなさい

愛しい子達・・・



今、決めたから・・・・・・











チラチラと

月の力から逃れた太陽の炎が船のマストを燃やしている。




「・・・・カル・・・・フォ・・・?」

フラフラとする足を進ませて

愛しい人の元へと向かわせる。

髪だけではなく身体まで赤く染まったカルフォスの

身体をそっと抱き上げ『起きて・・・・起きて下さい』と

小さく揺さぶってみるが、ちっとも

あの綺麗で力強い赤味の瞳を見せてくれない。



今までずっと、

苦しみ無くしてあまり触れられなかった貴方に

こんなに触れられるようになったのに・・・


触れると苦しかった

カルフォスの強すぎるほどの意志の強さ、激しさが

今、無くなって月はやっとこんなにも触れられるようになったのに




瞳の前には、大好きな半身の太陽

とても楽しそうに笑っている。



「僕以外・・・君と僕以外誰も居ないようにしてあげる。」




「誰も・・・・・?」

絞り出てきた月の声は掠れていた。






クスクスと太陽は、赤く染まったその姿で

微笑みながら天空へと上がって行く。





「この大地に天空に生ける者・・・・・・・

僕と月が生み出した

汚らしい生命達・・・・・・

全て僕の目の前から消え去れ・・・・


山も、川も、海も・・・星も、雲も・・

僕と月を除く全ての生命達はもういらない!


全て


滅びよ!!!」





「・・・・・・太陽!!!」




太陽の光が地上の全てを包み込もうとしている・・

燃える・・・全てが滅んでしまう!


月は、切なく太陽を呼んだ。




そして・・・・




胸の痛みに苦しみながら

大切な人への想いに哀しみながら





月は




決心した





「・・・え・・・永遠に・・・・

消えなさい・・・・・・

滅ぶのです・・・・・太陽!!」






対となる自らの力と生命をも削りながら

太陽を滅ぼすべく力を使う・・






そして、最後の力をふりしぼり、


4精霊神と新しい太陽を生み出した。






愛しています・・・子供達・・・

私の愛おしい子供達・・・

傍に居ることが出来なくても・・・・貴方達を想っているから・・・






・・・月の零す涙が後から後から想いの結晶になって

飛び散った・・・



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