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第4話
教室についても周りからの目線と暴言は続いている。
一直線に自分の席に向かい、席については机に顔を伏せ、腕で隠す。嫌な声を聴かないように、世界から自分だけを切り離して一人の世界を作る。いつものことだ。
それから数分後、
「おい!エル!聞いてるのか!?」
遮断していた世界から無理矢理意識を起こされる。
「・・・なんですか?」
「なんですかってお前。そんなんで今度の卒業試験大丈夫か?」
このクラスの担任であるミリウルは呆れた声で言った。
「ミリウル先生何を言っているんですか、エルが試験に受かるはずないじゃないですか。なあ皆?」
生徒の方から聞こえてくる声は朝ぶつかってきたゴルダの声だ。
ゴルダの言葉に他の生徒はうんうんと頷く。
「そんなのやってみないと分からないだろ、そんなこと言うんだったらゴルダだって受かるか分からないじゃないか」
「私はもちろん受かりますとも!」
「・・・まあともかく」
ミリウルは手に持つ黒いクラス名簿でエルの頭を軽く叩く。
「お前にとっても大事な試験だからな、気を引き締めろよ」
そう言ってミリウルは、教卓へと戻り授業を始めた。
(そんなの知ってるけど、俺には無理だ)
周りのことなんて無視してもう一度自分の世界へと潜り込んだ。
だんだん意識が途切れていく…。




