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灰色のバックソード  作者: Hegira
第四介
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相談ディクライン

……特に何も言うまい(ネタが無い)。

 その後、

 日付変更完了した感じの時間帯。


「よっし、勝った……!」


 僕は朱夏と実戦形式の試合をして、ようやくにして勝利を納めた。


「その前に五回も負けてたけど」

「漏れ無く僕の汚点を晒してくれてありがとう!」


 そう、きっちり上手く行かないのが僕だ!

 いやまあ、勝てなかったのは使い方がつかめなかったからっていうのもあるし……。


「でも本当にいきなり強くなったね……」

「僕はジャンプ体質じゃないからね」


 残念ながら努力も根性も友情も、どちらかと言えば僕からは比較的遠いものだ。


「じゃあ私はどうなのかな?」

「……眠れる獅子、とか?」


 獅子島だけに。


「かっこいい……」


 僕の思い付きはどうやら朱夏には小学生に初めて二重跳びを見せたみたいに感動されたみたいだった。やめて、そんなに目をキラキラさせないで……って何キャラだ、僕。


「それで、明日は休みだけどどうする? このままやるとか?」

「うーん、疲れすぎるといけないけど時間も惜しいし……ブレーンストーミング、とかどう?」


 端的に言えば自由に意見交換しましょう、的な。……『的な』って何だよ僕。……テキーラの味も知らない僕にわかるはずもないか。

 そして何よりこの文章が存在する意味がわからない。

 ダメダメだった。

 ……ゴホン。

 とにかく、意志疎通は僕達にとって大事だ。


 僕達は話し合いを始めた。


「統那はやっぱり機動力が勝負だから、速さの底上げをするだけでもだいぶ違うと思うの」


 普段は50メートル走六秒弱(……意外と速い?)


「そうだよなあ。右手も動くようになったし、それだけでアジリティとかセラリティ(どっちも機敏とかそんな意味)は結構上がったような気がするんだよなあ……。朱夏は……どうなんだろ。素手でも戦えるならそれに越したことはないけど、八木との戦いみたいな羽目にならないためにはもっと画期的な方法が欲しいよな……」

「多分、というか絶対に私、パンチやキックで他の色採には勝てない自信がある」


 何でか知らないけど僕の中では『僕には勝てるんじゃないか』という推測が成り立っている。


「いっそもっと火を強くするとか、技を編み出す方が向いてそうだなあ……」

「一応、多少は考えてはあるけど……」

「どういうの?」

「ううん、ありきたりなのだから今言わなくてもいい」

「……もしかして、普段の火炎放射にも技名とかついてたりする?」

「あ、うん。火吹(かぶき)とか適当につけてる」

「そのまんまだなあ……」


 というか、独自性が……。


「文句あるの?」

「いや、うん良いと思うよ。歌舞伎と掛けてるところとか字面でどんな技か伝わるところとか良いと思うよ」


 取り繕いながら朱夏の技の解説をする僕。


「まあ今さっき思いついたのもあるけど……そう言う統那はどんな技を使うの?」

「僕? 僕は……そうだなあ」

「まさか今考えてるの……?」


『もし本当にそうならなんかがっかりするんだけど』という目で僕を見た朱夏。何で技にそこまでこだわるのか。


「大丈夫だって。考えるのは僕であって僕じゃないから」

「?」

「ああいやこっちの――向こうの話だから。まあ、そうだなあ……?連続殺人(シリアル)?、かな?」

「どんな技?」

「ん、あんまり大した意味はないんだけど」

「…………」


 朱夏の表情を見る限り、自分も火吹とかネーミングしてるだけに文句も言いづらいようだった。


「そういやさ、打葉もなんか技身に付けてたんだけど、早すぎない?」


 しかも息吹と書いてエクサレーションって、無駄に格好良いし。僕も思わず羨望の眼差しだ。嫉妬するぐらい。


「問題無いんじゃない? 味方が強くなるのは良いと思うし」


 僕は言葉に詰まった。

 ……朱夏に支持して欲しかったなあ……。

 随分身勝手な欲求だった。


「……でもなあ……まあいいや……」


 そんなどうでもいい事はともかく、


「? どうしたの?」


 いいんだ朱夏、見逃して……。


「そういやマンガとかで見たことあるんだけど、朱夏は火を使えるって事は炎の魔人〜、ってのも具現化する事もできたり?」

「やったことは無いけど、できるよ。ルーンの記号とかは使わないしマナで動いているわけじゃないし精霊を召喚するわけでもないから一発で消えるかもしれないけど」


 消耗する力を考えると効率はものすごく悪いね。と朱夏は付け加えた。


「そういう統那はこれからは素手で戦うの?」


 素手統那、なんちゃって。


「どうだろう? 確かに必要じゃなくなったけど、武器としては優秀だし、まあ状況によって使い分けるよ」

「使わないよりは使う方が良いと思うけど?」

「でも学校に持っていくのはもうやりたくないなあ……」

「校則に拘束される、って?」


 そう、そんな感じ……、


「やったーもう荷物検査にビクビクおどおどする必要がないんだー! いえーい!」


 と今になってようやく気付いた僕。

 いきなり叫んで朱夏に蔑視されたのは内緒……にできてない。喋っちゃったよ。


「そう言えば気になっていたんだけど、私はこの通り、悪い人を許せないからこうやって戦うことにやぶさかじゃないけど……その点、統那はどうしてすんなりと入って来れたの?」


 すんなり、という訳じゃないけど、『どこにでもいる何の取り柄もない極普通の高校生』のような無闇に変な戸惑いは、確かに無かったように思う。

 最初に驚いたのも、自分の身に起こった異変についての方が大きかったし。


「僕は朱夏を守れればそれでいいんだけどね」


 多分、僕の『異常』はそこに起因しているものがほとんどだろう。


「え……」

「なになに、少年。おっさんにもその面白そうな話を聞かせちゃくれないかねぇ?」


 まるで端からそこにいたかのように、おっさん――小間険静が僕の後ろで腕を半分組みながら片手で顎を摘んで僕に目配せしていた。

 おい、何カッコつけてんだ。


さあ次は待ちに待った本格戦闘だ! 瞑目して見よ!

……嘘です。気張らず出来ればでいいんで刮目して見ていただければ超嬉しいです。何で目を瞑って見ろとか無茶なことを言ったのかわからない……。


そして時間がない作者……。『大学生ってこんな焦った生活だっけ?』と思わないでもないですが趣味に余力を注げている内は、この物語は大丈夫でしょう。

ちなみに左肩ですが、徐々に回復しています(治ってなかったのかよ)。

あとひといき。

おおむねできる。

自分の世代はどっちだったっけなあ?(頭がカラコロいっている。ただの死んだワーキングメモリーのようだ)


ともあれ、また明日。

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