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推し恋2  作者: たま


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同居

「なんで?確かに私が推薦したから、何でも協力は惜しまないよ!

でも、なんで?」琴子は元推しの提案を笠原から聞いて頭を抱える。

大学構内の芝生広場で話があると授業の後言われたのだ。

「うち団地だろ?俺が給料30万貰ったら今母子割で5万の家賃が10万になるんだよ。2倍はキツいて!

だから近くに借りようとしたら!ビックリしたよ!

ワンルーム10万だって!!!

大学と会社考えたら錦糸町駅周辺が良いから探したら、そんなのばかりなんだよ!それを社長に話したら。」聞けば確かに。今どきの家賃はスゴイと噂では聞いてたが。

琴子は、実家が錦糸町なのでなかなかピンと来ない。

特に団地は生活困窮者には家賃設定が低かったり抽選倍率上がったり助かるが、生活にゆとりができると今どきの家賃にはね上がるのだ。

つまり、元推し兼笠原の配信会社の社長は、琴子のせいで笠原が団地に住めなくなるのだから責任持て!と言ってる訳だ。

…道理は通ってる。しかし、親は…

「よし!分かった!今日の授業は終わったし、今からウチ寄れる?

父は車で送ったから顔知ってるし、後は母とおばあちゃんだ!嫁行った姉ちゃんの部屋片付けたら住めると思う。聞いてみようよ!」ダメ元で頼むしかない。

配信部屋として店舗の空き部屋貸そうとは思ってたが、そっちは配信でいつも手こずってた推しが、配信初心者のために会社に配信ブースを4部屋用意してるそうだ。機材トラブルに対応するスタッフも居るようだ。

現在10名在籍してるので時間帯分ければ使えるらしい。

笠原の1番の問題は、住むとこなのだ。


錦糸町の駅近く江戸時代からの大通り蔵前で江戸切子の老舗を琴子の家はやってる。建物は20年前くらいにビルに建て替えてる。と言っても3階建てだが。

周りは10階以上のビルばかりだが、江戸切子でビルは…銀行は上を賃貸にして貸し出せと言って億の借金をさせようとしてきたが、その頃まだ元気だったおじいちゃんが断ったのだ。

だから、1階は店舗に工房、体験教室や車庫など。2階3階が自宅なのだ。

「すみません!団地だと急に家賃が2倍になって母の負担がキツくなるんです!弟達もいますし。

一人暮らしすると10万掛かるし、大学の学費も自分で払ってるし、母にも仕送りしないといけないんで住むとこ安く済ませたいんです!」といつも無口な笠原が頑張ってる。

いや、琴子のせいで本当に困っているのだ。

「笠原くんが困るようなったのは、推しが配信者辞めたせいだけど!だけど!

笠原くんを推薦したのは私なんだよ〜つまり、笠原くんが追い詰めてるのは、私のせいなんだよ!ごめん!

お姉ちゃんの部屋貸して良いよね?お願い!」琴子も必死で母とおばあちゃんに頼む。

父は階段上がった所からこっそり見てる。

なんだかんだ、この家で実権握ってるのは母と祖母なのだ。

「主人から話は聞いてます。うちの子が、あなたに迷惑掛けてるって。勤労学生だったアナタに変なバイトを紹介したせいなんだって…」母は悩んでる。

「良いんじゃないかい? 

琴子の部屋は2階の私の隣だし。お姉ちゃんの部屋は3階のアンタ達の隣だし。間違いも起きないだろう。

昔は『間貸し』と言って空き部屋は普通に学生さんや知り合いに貸して共同生活してたしね。

うちも『間貸し』してたよ。切子の若い職人さんに。」と祖母の方が経験者らしく二つ返事だった。

「そうなんですか?まあ、うちの子が迷惑掛けて困ってらっしゃるですもんね〜ほんと!推し活とか言って!急にネットだけの友達を家に呼んだり!

中学からロクでもなかったもんね!アンタは!」母がまたよく揉めた話しを蒸し返す。

「だから〜学校の友達と同じくらい大事なの!なんで分かんないの?」と揉めだして皆で抑える。

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