表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毒親から逃げて異世界転生したのに母まで来たんだが?  作者: 灯吉郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/7

第7話:認めてないのに襲われるんだが?

だが、認めん。



俺はまだ、認めていない。



あれはスライムではない。



ただの……ヌメヌメした何かだ。



そう。


そういうことにしておこう。



──ぴちょ。



……え?



顔に、冷たいものが当たった。



ゆっくり視線を上げる。



──いた。



目の前に、ヌメヌメした球体。


それがなんか、にょんてしてる。



「ですよねーーー!!」


「……来るぞ」



言うの遅いわ!!




俺は、慌ててスライムと距離を取った。



いや、気持ち悪い!



さっきの感触が、まだ頬に残ってる。



「うう……くそ」



たぶん、ほぼダメージはない。


でもこれ、精神的にまぁまぁ来た。



「……相手をしっかり見ろ」



ひゃい。



相手はスライム。



目も何も無い。



動きの予測が……分からん。



──ぴちょ。



地面を跳ねるように、スライムが近づいてくる。



「っ、来た!」



慌ててナイフを構える。


でも──



どこを斬ればいい?



「……こういう時は、そうだ…」



ハンティングゲームの要領だ…!



ナイフを構えて待つ。



スライムが触手を伸ばしてきたタイミングで──



斬る!!



ザクッ



手のひらに伝わる感触。


切れたスライムの一部が、ぼとりと落ちた。



「……うぉ、やった……」


切れた。


ちゃんと、当たった。


俺、今……戦えてる。



「……核を狙え」



「……ひゃい」



うん、まだ全然生きてるもんね。



でもさー



初ダメ喰らわせたんだから、もうちょっと余韻に浸りたかっ──



「うわ……!」


また油断してた俺に、スライムがまた触手を伸ばしてきた。



慌ててナイフでガードする。



あの気持ち悪い感触を、味わいたくなかった。



「……核……!」



避けながら目を凝らす。


核っていうだけあって、体の中心に丸い塊があった。



「ナイフで届くのか……!?」



やってみるしかないか……!



いや、違う。


やるしかない。



ここで逃げたら、きっと──



次も、同じことを繰り返す。



「……っ!」



地面を蹴る。



スライムの触手をかいくぐり、一気に距離を詰めた。



「これでも喰らえ……!」



核に向かって、まっすぐナイフを突き出す。



──ぐにゃ。



「うわ、柔らかっ!?」



手応えが、妙に気持ち悪い。



「……そのまま押し切れ」



背後からレオンの声。



無茶言うな!?



「……でも、やるしかない……!」



俺は覚悟を決めると、そのままさらに押し込んだ。



ずぷり



俺の手首までスライムの中に埋まる。


それでやっと、核にたどり着いた。



「……これが、核……!」



硬い。


さっきまでとは違う、確かな手応え。



「……いける!」



俺は、そのままナイフを押し込んだ。



──パキッ



何かが砕ける音。


次の瞬間、スライムの動きが止まる。



そのまま、ぺしゃりと崩れ落ちた。



「……はぁ……はぁ……」



……勝った。


初めて、自分の力で。



「とったどーーー!!」



「……よくやった」



レオンの声が静かに響く。


俺はその場に座り込んだ。



……手、まだスライムの中なんだけど。



──次は、剣買おうかな。



続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ