1 召喚ってなんですか?
あ!しまった!
今日のラッキーカラーは黄色だった!
あみだくじ占いは、テレビを見ない私が唯一見るテレビ情報。
と言っても、星座も血液型も分からない私は、あみだくじの占いしかできないんだけど…。
そして、今日の運勢は「人類史上最悪」とテレビのお姉さんが言っていた。
大げさだな!!
むしろ、今日で人生が終わりそうな…死にそうな運勢だよね?
ラッキーカラーでどうにかなるような気がしない…。
だから、今日は雨が降りそうだったし、黄色の傘を持って家を出たのに、学校に着いた時、傘立てに置いてしまった。
やっぱり、教室まで持って入るべきだった?
でも、傘を教室までなんて、馬鹿っぽい…よね。
そうか…。そもそも傘を選んだのが失敗だったのか。
とか、全然関係ないことを考えてしまう。
今私がいるのは、うす暗い部屋の中。
端の方までみえないけど、教室よりちょっと広いくらいかな?
光はあるんだけど、かすか過ぎて、端まで届いていない。
下に目線を向ける。
よく見えないけど、石床だ。
どう考えても、教室の床じゃない。
目を凝らすと、白色で変な模様が書いてあるのが見える。
なんだろう?
わからないけど、丸い円の中にぐちゃぐちゃの変なマークがいっぱい書いてある。
文字?記号?英語?数字?
線を踏んでいるのに、白い模様は消えない。チョークじゃないみたい…
ぐるりと周りに目を向けると、かすかな光源はロウソクの火のようだった。
通りで暗いと思った。
窓のようなものは一つもない。
ふと気づくと、部屋の周りには黒とか白とか、なんかびろびろっとした変な服を着ている人がいっぱいいる。フード付きのコートに紐が肩とか腰とかからびろりと出ている。
フードを深く被っていて、顔も性別も分からない。
そんな人が20人くらい?
変な格好…
上を見上げると、光が届かないのか、どのくらいの高さかはわからないが、結構高いらしい。
たぶん気温が低いし、じめじめしている。
…地下?
なんだろう?
変な宗教??
というか、ここはどこだろう?
そんなことをぼんやりと立って考えていると、ぽかんとしていた同じクラスの人たちがザワつきだした。
今、ここにいるのは、私以外では4人。
名前は…なんだっけ??
いっしょにここに来たのかな?
「なんだこれ!!」
「どこだよ!!」
「やだー!!」
「なにこれ!!?」
「えー――――!!」
パニックが起こりかけている。
私は、ぼんやりと五月蠅い4人を見ていた。
悲鳴に近い声が耳障りだ。
部屋に響きまくる。やっぱり地下??
そんな中、フードを脱ぎながら、白いビラビラの服の人が前に進み出てくる。
背の高い男の人だな―――…
私よりも頭一つ半くらい高い。
外国の人?短いふわふわの金髪に緑の目。きっとそうだろな――…
若そうだけど、私たちよりは年上だよね?
外国人は歳がよくわからない。
「あなた方は召喚されたのです」
外国人はそう言った。
あ!日本語だ。
でも、日本語っぽい言葉じゃなかったけど…
おかしいな。
外国映画を見てるみたいな?
というか、誰か、返事してあげた方がいいんじゃないの?
混乱してるのか、しんとしてしまった。
とりあえず…
「はあ…」
あまりにも、ぽやっとした返事になってしまったかな?
まあ、いいか。
でも、相手は話ができると思ったのか私に向き合う。
金髪はにっこりと笑う。
「あなた方のお名前をお聞かせください」
金髪の人がそう言ったけど、私は意味が分からなくて、首を傾げる。
「えっと…」
「召喚ってなに?」




