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31話

侍女からの呼びかけでサロンへ戻ってきた家族。


二人の様子を見て、安堵した・・やっと収まったかと。


ちょっと寂しい気もするが(苦笑)


心配だった末娘・・幸せになって欲しい。


エリくん以上の男、これから先見つからなだろう・・ここまでベルのことを想ってくれる相手も。


子爵だけでなく、家族みんなが同じ気持ちのようでニマニマを隠せないない。


二人はいたたまれなくなり・・


リリベルは固まってるし・・


エリッシュはどうにか復活して、


「皆さん、お待たせしました、かけて話しませんか?」


と皆が座るのを待った。



全員が着席すると、メイドたちが各々の前にお茶とお菓子を用意して、定位置へ戻っていく。



「ん”ん”・・プリム家の皆さま、お時間いただきましてありがとうございました。

つきましては、報告がございます。 

私、エリッシュ・リドールとリリベル・プリム嬢は婚約したいと思っております。お許しいただけますでしょうか?」


その場を見ている者にしたら、言わなくてもわかる・・と思うかもしれない中で、

しっかりと状況を伝え許しを請う姿勢・・これでダメだと誰が言えるだろうか。


こんな男の申し出、断るなんてあり得ない。


「「「「「もちろん、許可するよ」」」」」


総意の返事と共に、周りの給仕していたメイドや執事も拍手してくれた。


なんて・・温かい家なんだろう。


俺の実家も暑苦しいが・・だからこそ冷たい人たちとは反りが合わない。


感動している俺のところへ、セドリックが寄ってきて・・


「ベルのこと、よろしくな。これからは義兄弟としても。」


そっと横からラナも寄ってきて・・


「ベルのこと、泣かせたら許しませんよ?わかっておりますよね?」


クラリッサとエレノアも集まってきて、


「「私達の可愛い妹のこと、頼みましたわよ」」


リリはこんなにも愛されているのだなと実感する。



「もちろんですよ、大事にしますし、色んなことを二人で経験したいと思っています。

皆さん今後ともよろしくお願いします。」


ニコリと微笑み、しっかりと答える。


皆はチラリとベルのほうへ向くと、そちらへ集まって、


「「「「ベル、おめでとう!!幸せになるんだよ」」」」


と、祝ってくれた。


「子爵・・・いや、お義父さん? 先ほどメイドから手渡してもらったと思うのですが・・」


「あぁ、お義父さんでも父上でも好きに呼びなさい。コレだな、私のほうは署名してあるぞ、あとは二人のだけだ」


「ありがとうございます!!」


喜びつつも、いそいそと署名をする。そして、リリへと手渡した。


え???と目をぱちくりさせ、緊張しながらも自身も署名して、お父様へ手渡す。


確認できたのか、頷いて笑顔がこぼれている。


「よし、これで二人の婚約は調った。しかし、ベルが15歳になるのにあと2か月半あるんだ・・それまで婚約の儀は待ってもらうことになるが・・」


心苦しそうに伝える。


「いえ、それは百も承知の上で婚約したいことを伝えました。待っていますよ。」


そう言って微笑んだエリの顔に辛さは微塵も見えない。


「エリ・・ありがとう。わたしも待ってる。だから、時々は会いたい」


「リリ、大丈夫。ちゃんと会いに行くよ。 

そうだ、皆さんにもリリにも話しておかないと。 

3か月後にロティ国へユーリエンス殿下が視察へ向かわれるので、各騎士団から2名ずつお供する中に僕も含まれていて・・視察事態は2週間ほどらしいです。移動も兼ねると3週間にはなるかと。

なので、そこに行く前に婚約の儀を済ませたいのです。どうでしょうか?」


「なんと・・そうだったのか。では、2か月半後に一度、うちの領地へ遊びに来てはどうだい?その時に、領内の神殿で婚約したらどうかと思うのだが。」


「なるほど、2か月半も先のことなのでいまからスケジュールを組めば問題ないはずです。3パターンほど休暇の予定を入れて置きます。婚約のことなのでよほどのことがない限り優先されますが・・もしもがありますので(苦笑)」


どうなるんだよ・・と不安が顔に出てしまっていたセドリックは・・


「よかった・・」


「セドリック・・いや、セド。心配してくれてありがとう。」


「よしてくれ(苦笑)二人のためを思ってだな///」


ふふっと笑って、


「いま1年離れるとなると正直寂しくて耐えられないかもしれないけど、2か月半だし・・婚約後はたった・・3週間なんだから。・・手紙書くねっ!」


もうすでに泣きそうになっている・・


「大丈夫!!俺権力で移動ポータル借りておくよ。三日に1回なら使えるものだから、プリム領に飛んでリリと皆さんに、会いにきます!」


セカイ1可愛い婚約者を泣かせるなんて、あってはならない。


それこそ、仕事中は女性化関係で誤解がないようにしっかり今以上におネェに徹すると約束する。


まぁ・・婚約の儀を終えてしまえば、他者の介入は認められないのだけど。


念には念ということがあってだね。(大事!!!)



二人のやり取りを見て、家族は胸を撫で下ろした。


ベルのことを1番に考えてくれるんだな・・と。


職権乱用するくらい(苦笑)



その後はのほほんと、家族認定されたエリも混ざってお茶会と夕食を無事に終わらせ、その日はお開きになった。


もちろん、エリは皆に進められるままプリム家にお泊りだ(笑)


大丈夫、本人も大変喜んでいるから(笑)



プリム家が領地へ帰るまで、残り4日。


リリベルは1日1日をエリへの贈り物を作るために時間を費やした。


得意の刺繍をしたハンカチ2枚、日持ちのするクッキー数種類を特殊な保存箱に1か月分、自分の愛用しているリネン用サシェ10個ほど、お揃いの枕カバー、お揃いの香油、お揃いのキャンドルホルダー、剣の鞘に付ける鞘飾り・・

これでもかと詰め込んで、それから・・お揃いのブレスレット。


離れていても一緒だと、いつも貴方を想っているという証。


婚約が2か月半先だから、婚約印の代わりの意味もこめて。


いつもよりも少し夜更かしして、それらの制作に励んだ。









今日はもう領地へ旅立つ日。


早朝からタウンハウスの中は忙しない。


領地へ帰る馬車へ荷物を詰め込んでいるのだ。


久しぶりのタウンハウスも楽しかった。


こちらにいる使用人もみんな大好きだ。


私達がいない間、ここで住み込んで屋敷の管理をしてくれているのだから感謝しかない。



ふぅ・・少し落ち着こうと思って深呼吸をする。


たった2週間とちょっとの間だったのに、色んなことがあったなぁ・・


泣いちゃダメだと思うけど、絶対泣く自信しかない。


エリも見送りに来てくれた、そのために午前休暇を取ったと聞いた。


そう思っていたら、


「みなさーーーん!!」


と走ってくる人物・・えっと、わたしは知ってるけど(笑)


周りは目が点になってるね(笑)


「やだぁ、忘れちゃったかしら??エリよ~もうっ数日前に会ったばっかりでしょ~」


あ、そっか、今日は午前休みだからそのまま仕事へ行くのね、と納得のリリベル。


一方みんなは動けてない・・(苦笑)


仕方ない、ここはわたしが。


「んんっみんな~、正真正銘エリだよ(笑) 初めての人には別人に見えちゃかも(笑)」


「あら、失礼しちゃうわ~ちゃんとリリの婚約者のエリよ~こんなんだけど(笑) 午後から仕事だから仕事仕様できたのよ♪」


「あら?こっちのエリちゃんも可愛いじゃない! 今度私とそのままでお茶会しましょう♪」


お母様は順応性が高いというかなんというか・・(笑)


「「エリ!!!!誰よっ こんな美人になっちゃうの!?女性の敵!!使ってる化粧品教えてくれたら見逃すわ!」」


クラリッサ&エレノア お姉さまたちは、エリの化粧テクと使ってるものに興味深々ね~。


楽しそうで何より!!


お兄さまとお義姉様はまだ現実に戻ってきてないわね(苦笑)


お父様は・・あ、見てないわね(笑)


荷物の確認と使用人との連携で、それどころじゃないらしい・・


「「「「でも、その恰好だと本当に大きい女性ね。ベルが騙されるわけだ・・仕事中は安心だけどね」」」」


どっ!! っとみんなで笑った。


後から合流したお父様も初めは 誰よ?? となっていたが、エリだと気づくと苦笑いしていた(笑)



そうこうして、出発の時。


皆は「「「「エリ、またね。領地に来てくれるのを待ってるよ」」」」と言い残し、先に馬車へ乗り込んだ。


わたしとエリは、二人で別れを惜しんでいた。


「リリ、2か月後だ。絶対に行くから・・いやそれまでも、時間があるときは遊びに行くからね。」


とリリを慰めるように手を握った。


「エリ・・わたしのこと、忘れないでね。あの、これ貰って欲しいの、貴方と離れていてもいつも一緒って思えるように。 たくさん想いを込めたの。」


それを聞いて目を瞠る。


「ありがとうっ大事にする。いつも君を想ってるからね、手紙も書くよ。気をつけていってらっしゃい。愛してるよ」


「っっっエリ!!わたしもっ愛してるからぁ・・いつも想ってるわ。・・・行ってきます!!」


別れ際は笑顔で居たかったのに・・


ぐちゃぐちゃになっちゃった。


エリが手の甲にキスをしてくれて、私達は別れた。

見えなくなるまでずっと、見送ってくれていて、それが涙を誘う。


また会える日まで・・


エリがキスしてくれた手からはネリネの香りがした。

とにかく最後はこんな感じなのよ~~ってふんわり出来てるんですけど、


まだまだお付き合いください。



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