13話
数日ぶりの再会。
あの子に喜んで貰いたくて、邪魔にならないミニブーケを用意した。
黄色のバラ5本にネリネを3本添えて作ってもらった。
喜んでくれるといいのだけど。
露店街広場の噴水前ベンチ・・良かったまだ来ていないようだ。
待っている間も妙にソワソワしてします。
嬉しいような恥ずかしいような・・
時間には少し早かったな~と辺りを見回していると。
!!!居た。こちらに向かっている優しい色のかたまり。
高鳴る心臓におちつけ~~~と言い聞かせる。
「エリさんっおはようございます、待たせちゃいましたか?」
小走りで駆け寄ってくる彼女はとても可愛らしい。
「大丈夫よ~あたしもさっき来たばかりなの」
「よかったぁ(ふにゃ)」
う”っ・・可愛いわね。しっかりしないと。
「そちらの方は前もいらしてた護衛さんね。エリです、よろしくお願いしますね」
ちらりと護衛のほうへ視線を向ける。
「護衛のケイと申します。
こちらこそ、お嬢様のことよろしくお願いします、私は後方に控えていますので」
よく出来た護衛ね~
うちの団員もこういうデリカシーを学んで欲しいところね♪
「では、リリベル行きましょう♪」
サッとリリベルのほうへ向く。
嬉しそうに微笑んでくれた。
「はい!まずはどうしますか?」
「んもう・・リリベルったらまだ話し方が固いわよ~砕けていいって言ったでしょ」
「え~~わかり・・わかったわ。 これでいい??」
「大満足よ♪ さて、最初は手芸屋さんに行こうかと思ってるのよ」
「わぁ素敵! 是非行きたいっっ!」
「そうでしょう? ふふ・・王都の手芸屋は大きいところもあるんだけど、
リリベルの好きそうな素敵なお店があるのよ♪ 大きいとこはご家族とでも行けるでしょ~」
「なるほど・・そんなこと考えてくれたなんて嬉しいっ」
「こっちよ~ そろそろ人が増えてくるからはぐれないようにね!」
そう言いながら、当たり前のように自然に手を繋ぐ。
んんっ!! ごく自然に・・これがポイント・・だとネルからの教え。
幸いリリベルも嫌がっていないようだし、ケイからのストップないからセーフなのね。
実はセーフだと思っているのはエリだけで・・
プリム家の意向は素敵な殿方とは繋がせてあわよくば婚約者に・・・とのこと。
なのでケイはお目付け役ではなく、
本当に護衛兼・出来ることならキューピッドも頑張る役なのである。
(俺に出来るのかソレ・・と疑問に思いながらも(笑))
待ち合わせ場所から15分ほど歩いた場所に3階建ての建物の1階。
アンティークの飾り格子窓に年季の入ったドアベル、看板がとても小さくて知らなければ通り過ぎてしまうほど。
扉の両横にはミスミソウの植木鉢が。
秋の静かな夕暮れを思わせる優しいウルトラマリンブルーの小さなお花。
花言葉は「はにかみ屋」
ひっそりと佇むこの上品なお店にぴったりだ。
店名 リカナの手芸店
可愛らしい扉を開けて入っていく。
カランカラーンと軽く鳴って入店を告げる。
「いらっしゃい~・・おや?エリじゃないか。久しぶりだねぇ」
「ふふ、今日は可愛らしい友人とお出かけなの」
「そうかい、そこのお嬢さんだねぇ。
初めまして、ここリカナの手芸店、店主のリカナだよ」
「初めまして、エリさんの友人でリリベルと申します。お邪魔します~」
ケイは店の外で留守番だ。
「彼女、すごい刺繍のレベルなのよ~なので初のお出かけでプレゼントしたくて♪」
「なるほど、小さな店だけど他じゃ見られない品ばかりだと自負してるからねぇ、
ゆっくり見てってくれていいよ。何かあったらそこの呼び鈴鳴らしてもらっていいからね」
「ありがとうございます~(ふにゃ)」
リリベルのぽわんな雰囲気に店主も温かい目を向ける。
「あっちから見ましょう♪」
「糸のコーナーですか!見たいです~」
二人は意気揚々と店内を移動する。
「糸も他の所では見ない色がいっぱいあって、目移りしちゃう~~」
「そうなのよねぇ、
ここのお店は本当に穴場なのよ~他と被らないし、何より素敵なものばかり置かれてるし」
「エリさん、こんな素敵なお店を教えてくれてありがとうっ」
「いいのよ♪」
「といっても、あたしは裁縫系は苦手だからもっぱら母のおつかいで良く来るってところかしら」
「そうだったんですね~でも眺めているだけでも楽しくなっちゃう♪」
「わかるわぁ、コレなんてどうかしら?リリベルの瞳色に似ていてとても綺麗よ」
「わっほんと!あ、それならこっちなんてエリさんの瞳色のような綺麗なグレー!」
そう言って目を輝かせるリリベルはとっても楽しそう。
二人の瞳色の糸を2つ、暖色系寒色系中間色 それぞれ10色を1ずつ購入した。
また購入したければ、王都外からはカタログを見て自分で郵便注文が可能とのことだったので安心♪
無事に購入してホクホクなリリベルを見て、満足した。
さて次のお店に行こう♪
「もういいかしら?次に行きたいところへ移動しましょう」
「はーい、次はどこ?」
「ふふふ好きかわからないけど、本屋よ~」
「本を読むのも大好きですっ」
「よかった(笑)あちらよ~」
「リカナさん、また注文しますね~」
「あたしもまた来るわね」
「ありがたいねぇ、いつでも注文待ってるよ~」
カランカラーンとドアベルに見送られてお店を後にする。
だいぶほっこりでいい感じだと勝手に思ってます(笑)
刺繍糸いいなぁ・・刺繍上手とか女子!
これといって特技のない作者には本当に羨ましい。
拝読ありがとうございました。
次回もまた街ぶらの続きです~




