選択を間違えてはない
私は、あんなちっぽけな村で、
一生を過ごして、誰にも知られずに
くたばっていい人材ではない。
私の夢は、その名を聞けば、
私の事を、誰もが讃えて崇める魔術師になることです
夢は願うだけではなく、
成就するための努力を、
決して欠かしてはいけない
夢が叶わなければ、私に価値など
ない。
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今、私たちの旅に、必要とされていることは、なんでしょうか?
ええそうです、
最短距離で目的地に向かうことです。
進むべき道はもう決まっています。
道は樹海を選択すべきです。
危険性ですか?
そんなこと些細なこと、
死ななければ、何も問題はないです。
大事なのは、
目的を実行するための、行動と
その手段を選ばないことです。
「サリソン、これどうしようか。」
樹海の中で歩み始めた時は
大きな問題もなく、安全でした。
だが、樹海の入り口が見えないほど進んだあたりから、風向きが変わった。
ゴブリン共の、愉快な笑い声が森の中でこだまし始めた時には、もう対応が遅れて、
私達は囲まれていた。
「どうもこうも、切り抜けるしかないですよ。」
予想外の出来事に、私はうまくいかない焦りを隠して淡々と告げた。
「サリソン、なかなか難しいこと言うね。」
彼は、苦笑しながら剣帯の中にある剣を構え、己の周りを警戒した。
背後にいる妹のサナラは、
心配そうに兄を見ており、
彼は、彼女を心配させないためか。
「大丈夫」その声が微かに聞こえた。
樹海の中は全貌がまだ見えない。
だが私達の周りはもう囲まれており
ゴブリン共が多数いるのだろう。
彼らの声が多数、耳に届く。
「ざっと、10匹ほどはいるでしょうね。」
あくまで、ざっくり計算した数だ、木の上に5体
低木の中に5体
見えていない部分を計算すれば、
30から40ほど、いるのではないか?
ラルシの足元には、彼が切ったゴブリン共の亡骸が5体ほど確認できる。
私の足元付近にも、放った雷魔法で焼けこげて、仰向けになって死んでいるゴブリン共の亡骸が、
私のことを恨めしそうに、睨んでくる。
いい加減ここから出よう。
こんなところにいても無意味だ。
「 ソン!」
葉が擦れる音と彼の声が聞こえた時には、
鋭く尖っている槍と1匹のゴブリンが
私の目の前にいた。
ゴブリンは、棍棒を振り回しながら、私に向かってくるため半歩下がり。
槍を避けて、そのゴブリンの腕を足で踏み、
ねじ伏せると
そいつが持っていた槍は軽い音を立てて地面を転がった。
利用できないように、魔術で槍を粉々にした
踏みつけているゴブリンは、逃げるためにバタバタもがく、が、
それを見逃すほど、私は優しくはない。
「次は、もう少し動き方を考えたらどうですか?」
苛立ちか哀れみか、足元のゴブリンに毒を吐くと、
また恨みのこもった視線が、こちらに向けられ、雷の魔術で気絶させた
わらわらと、ゴブリン共は、同じことを繰り返す。
続々と薄暗い木々の間から、
私たちの前に出てきて、
同じように武器を振り回し、私達の道を阻む
今度は槍だ。
振り下ろされた槍を避けて、
ゴブリンに微弱な雷魔法を浴びさせ、気絶させると。
そいつが持っていた槍は、勢いが落ちぬまま、地面に突き刺さった
「サリソン!」
ゴブリンの金切り声が聞こえたのか、焦りと私のことを心配する、ラルシの声が聞こえたが振り返らずに、
「問題ありません。ラルシ、まだ来ますよ」
ただ、次の攻撃に構えるように伝え、
私もまた 彼のことを見ていなかった。




