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078⚫️秩序なき混乱
うおっ?!
あのバッフォリーみたいなツノの魔族・・・見覚えがある!
「おーい! ちょっといいかあ?」
グラノフの声に、その魔族は立ち止まった。
「戦意はないぞ。話が聞きたいだけなんだ。」
「・・・お主、あの時の戦士か。ふん、ワシでは敵わんな。何を聞きたいのだ。」
「いやあ、あんたらの生活がどうなってるかな、ってな。」
魔族は、重い口を開いた。
「・・・魔王カナタ様が姿を見せなくなってから、すべてが変わった。」
魔王が不在となった今、
’ニンゲン’が攻めてくるのではないか、という恐怖が、
まず魔族たちを包んだ。
魔王領の長たちは魔王城に集まり、連日、防衛態勢の協議に入った。
だが・・・
強大な魔王がいない。
攻めるべきか、守るべきか。
領内のニンゲンをどうするか。
停止したゴーレムの代わりに物流をどう回すか。
秩序はどう保つのか。
主張はまとまらず、責任の押し付け合いと堂々巡り。
最終的に、
’各部族の判断に委ねる’という最悪の結論に至った。
その結果、
魔族間の争い、領内ニンゲンの離反、権力の空白による混乱が広がった。
「内輪揉めしている場合ではない、とわかってはいる。だが、誰にも止められんのだ。」
魔族の声は、深い疲労と困惑に満ちていた。




