051⚫️仲間 遠い微かな記憶にも
「よくわからんが、わかった!あとはワレに任せておけ!」
「カナタ、君なら安心だ。よろしくね。」
「だが、王のあの誘い、破格だったぞ。いいのか?」
「南北大陸を統治するって話か?公国を動かしているのは市民だよ。’伯爵が統治している公国’のように見えるだけで、みんなが好きなように、迷惑をかけずに生きているだけさ。このうえ南の大陸までどうこうするなんて、僕の趣味じゃない。」
「ジンはジンだな。親子共々、欲のないことだ。」
「なんかあったら連絡してくれ。’ゼロ号’で飛んでくるから。」
「だが、ワレは秩序を作る者ではないぞ。どちらかというと、今の体勢を壊しかねん。クラッシャーだぞ。」
「君が考えて、国民のためになると思うなら、それでいいよ。」
「じゃあまあ、みんなと相談してやるよ。」
ジンは軽く手を振った。
「さて、行くよ。ローニャ、大切にしてやれよ。」
その一言に、カナタはわずかに動揺した。
しかし、笑顔でジンを見送る。
自分はひとりではない。
海を隔てていても、力強く信頼できる仲間がいる。
・・・遠い記憶の中にも、
自分を支えてくれた者たちがいたように思う。
微かな思い出。
誰だったか。
・・・ダ・・リア?
カナタは頭を振り、王城へ向かった。
(ダリアについては 第10部 036⚫️再開の約束 https://ncode.syosetu.com/n8145mf/31/ など参照)




