018⚫️出し惜しんでるだろ!
「で、おめえら、わざわざ出向いてくれたってのか。ふん。」
社長がいやらしく笑う。
まあ、オレたち4人だけだもんな。舐められるのも無理はない。
「それで。あなたが町工場のふたりを’事故’に見せかけて、ということですね。」
おっ、ジン。今日は前に出るんだな。
「冥土の土産に聞かせてやろう。そうだ。とんでもねえもん作った、ってんでな。」
古めかしいヤロウだ。’メイドのみやげ’なんて最近は流行らんぞ。
「オレたちはなあ、メイドからみやげはもらわん!」
「アキラ、そうじゃないよ。もう、なんでわたしがわかるのに、あなたねえ。」
「ぐちゃぐちゃうるせえ! 野郎ども、やっちまえ!」
さあ、来い!いつものパターンだが、オレはものすごく怒ってる!
エイミーだって、気合の入り方が違うぞ!
あれっ?ジン。
今日のあんた、滅茶苦茶、鬼気迫ってるじゃないか?!
「ジン・・・やりすぎたぞ・・・。」
「そう・・・ね。やりすぎよね・・・。」
「ジンさん、わたしもそう思います。」
ジンは、物理弾・水流弾・空気弾・気功弾、
そして名前もわからん’何か’まで、前触れもなく一気に全方位へ叩き込んだ。
一瞬のことだったが空気が震え、大地が波打つようだった。
「いやあ、すみません。でも、相手のみなさん、命は無事ですよ。」
「・・・これまであんたが’戦力を出し惜しみしてた’ってことが、よーくわかったよ。」
オレの言葉に、ジンはいつもの穏やかな口調で答える。
「いえ、出し惜しみはしていません。あの状態になるまで、使う機会がなかっただけです。全然、出し惜しんでいません。絶対です。体調がいいのかなあ。」
あんた、本当に頑固だよな。
「一応、毎回のようだが、念のために聞いておくぞ。・・・奥の手って、まだまだあるのか?」
「まあ、それはそのうちに、ね。」
やっぱり、まだまだあるんだな。うーん。




