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魔女って本当に強いんですか?  作者: SAKI
第一章 魔法が下手な俺と、世界最強の騎士
16/21

平和の終わりとオーポネント、気づかれることのない恋

 一週間が経過した。相変わらずビカサルは平和だ。しかし、ビカサル帝国議会はというと……


「総員、配置につけ!」


「ハッ!」


「サティア、頼んだぞ。ほかの者は援護を!」


「わかった!」「了解!」


 帝国議会領には、活性化した魔物たちが襲ってきていた。議会から警告信号が出たことを聞き、俺たちがレクナス領から駆け付けたのだ。


「食らえ!」


 俺は右手を突き出す。するとあたりが光であふれ、魔物達が消滅していく。


「よし!この調子だ!」


 次も。その次も。そのまた次も。なんど追い払っても魔物は全滅しない。


「くっ……いったいどんだけいるんだよ。」


 そろそろ腕が痛くなってきた。もう、あれをやるしか……


「よし!行くぞ!」


 俺はとりあえず、異能で敵を倒しつつ敵軍の中心に行った。


「おい、なにをする気だ!」


「大丈夫だティナ!あとそれ以上近づくと危ないぞ!」


 さぁ、大丈夫、俺ならできる!!


「エクスペンティブジョン!」


 俺の周りで炎の大爆発が起こる。そうだ、前に出した異能の一つだ。呪文がわかって、また使えるようになったのだ。しかし、困ったもんだな……。今回全くマナを消費していない状態だったので、マナを使い切ってしまうとなると……。


「サティア!?大丈夫か!?大丈夫か!?……」


 だんだんと声が遠のいていく。そして、消えた。




「ん……」


「お、サティア、起きたか。」


 んーと俺の真上の方向からティナが見つめていて、地面と違う感触……ってまさか!?


「はっ!……なんでひざまくら?」


 俺は飛び起きて聞いてみた。


「そっそれは……サティアは動かないし、地面に寝かせておくのもあれだったから……べっ別にやりたくてやったわけじゃないからね!?」


 あーはいはいそーゆーのいいです。


「もうちょっと……寝てていいから……。」


 ……彼女は頬を赤らめ、顔をそむけて言った。かわいいなおい。


「わかったよ。」


 俺はそんな誘いを軽く受ける。そういえばおれ、魔王軍と戦ってたっけ。


「何があったの?」


「えっとね……サティアが魔法を打って、周りにいた魔物は全員死んだよ。それどころか、私たちも巻き込まれたけどね。」


「ごめん……」


「謝らなくてもいいのよ。魔物は全員倒せたし。」


「魔物って、どこからきてるんだ?」


「オーポネントよ。」


「おーぽねんと?」


「そうよ。詳しいことは分からないけど、私たちは魔王軍をそう呼ぶ。魔王が生きてる限り、魔物は絶えないわ。」


「なにそれ、チートじゃん。」


「でも、魔王を一回倒せば済む話よ。」


「確かにな。……また寝てもいい?」


「いいわよ。心行くまで寝て。」


「ありがとう。」


 俺は目を閉じた。


 * * *


「ふぅ……。」


 今は夜。サティアとの会話が終わったのが夕方だから、三時間くらいかしら。


「私も寝ようかな……」


 サティアと一緒に寝る。それは今のわたしにはハードルが高すぎるかもしれない。でも、今しかない。


「……おやすみ、サティア……」


 私は、かなりの罪悪感とともにサティアを地面に降ろし、自分もその横に寝た。


「……」


 そしてわたしは、サティアの頬にキスをした。


「ん……」


 一瞬サティアが起きたが、大丈夫だったようだ。私も寝よう。


 そしてこの夜のことを、サティアが知ることはなかった……はず……。

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