↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロキは散り、ジグルドは花開く  作者: 胡椒
ロキとジグルドは散る
1/19

プロローグ 「始まりと終わりの物語」

――もうっ、いい加減にしてっ!


ふと耳元に響いた懐かしい声は、厳しくスイを叱りつけるような、そんな声だった。


鋭利な刃、まるでそいつはそれが自身に向けられたものだとわかっていたかのように穏やかな表情で、しかしその一撃を避けようともせず、ただ、自身の死を受け入れるかのようにして散っていった。


***


憎い……あいつが……あの、『英雄』が……


処刑台の前に立たされた青年。


民衆からの罵詈雑言、それだけが青年の耳に届いていた。


こいつらは何も知らない。英雄のことも、『英雄』のことも、そして、俺の事すら――


――ありがとう……、スイ。僕を殺してくれたのが君でよかった……。


死に際、その青年の脳裏によぎったのはこの結末を招いた元凶――『英雄』の最期の言葉だった。


憎い……憎い、憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い――


「なんでっ………」


紺髪の青年、スイの人生最期の一言は処刑人の振り下ろした剣によって遮られたのだった。


人生の最期の最期、水色髪の男がこちらを向いて穏やかな笑みで何か言っている気がした。


ただ、その言葉すらもわからないまま、『英雄殺し』は観衆の前で首を刎ねられ絶命した。


スイ、次は君の番だ...…


何万回も聞いてきた憎い声、幻聴とともに…


そうしてスイの意識は永遠の闇へと深く沈んでいった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。