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八章十九話 大森林探索1

用語説明w


ミィ

魚人女性、ラーズの騎士学園の同期であり、龍神皇国騎士団経済対策団のエース。戦闘能力はそこまで高くないが、経済的な観点で物事を考える。海の力を宿したオーシャンスライムのスーラが使役対象


フィーナ

漆黒の髪と赤い目のノーマン女性。漆黒の戦姫と呼ばれ、仙人として覚醒、宇宙戦艦宵闇の城をオーバーラップ、更に複合遁術を習得した大魔導士。クレハナの王族出身ながら、ラーズの幼馴染な嫁さん


データ

戦闘補助もこなすラーズの個人用AIで倉デバイスやドローンを制御。実はメイドソフトがインストールされ、主人の思考の把握が得意。


大森林の中へと逃げ込み、俺とソロンは無事にスサノヲの装甲車と合流した


「データ、ドローンを頼む」


「了解だよ!」


空高く上がっていくドローン

高く跳びあがり、周囲を偵察する



「魔素が濃い…、不思議な感覚」


「うん、凄いね」


ピンクとソロンが周囲を見回す

大森林は立入り制限地区であり、魔素濃度の高い場所だ


「二人は竜闘士だからねぇ」

ミィが肩をすくめる


ドラゴンの力を持つ人間、竜闘士


今までは、変身能力のある、ちょっと変わった人間というイメージだった

だが、考えてみればドラゴンはモンスターの一種


魔素の濃い立入り制限地区の中であれば、魔素を取り込んでドラゴンの力が増すということ

人間の形をしながら、半分モンスターのような特性を持っていやがるのだ



「心なしか、フォウルも元気そうだね」


「モンスターオブモンスターのドラゴンだもんね」


ソロンとフィーナが、缶詰を喰ってるフォウルを眺める


「…ミィ、俺も竜闘士のはずなんだ」


「何か感じるの?」


「…」


俺は、体内に意識を向けてみる

どうせ、何も感じないんだろうがなっ、けっ!



ウオォォォォーーーーー……


「マジかよ!」



「え、どうしたの? ラー兄」


ピンクが、俺の声に驚いている


「いや、まさかの竜熱が…、頭の中で遠吠えが聞こえやがった」


「もー、ラー兄は仕方ないな」


ピンクが、俺の額に手を当てる

うむ、胸が目の前で震えた



「…いつも悪いな」


体の中で、何かがおさまっていく感覚

竜熱が引いていった



「…」


「フィーナ、間近で見すぎだ」


「ピンクを変な目で見ないで」


「失礼すぎる」


俺は目を逸らす

視線がばれて、後ろめたかったからだ


俺も竜闘士になりたい…

いや、竜熱が出なくなるだけでもいい



「ご主人! 戦闘部隊と思われる集団が接近中だよ!」


「…全員、装甲車に乗れ。目標は、装甲車の防衛だ」


「了解」


俺は、オーバーラップ機能で亜空間からMEBを呼び出す



「敵、MEB二、歩兵三を確認!」


「分かった」



装甲車の上にミィ、フィーナ

その左右にソロンとピンクがついた



ボシューーーーッ!



先手必勝、俺は肩に装着したロケットランチャーを発射



ドッガァァァァン!!


敵MEBに着弾



ドガガガガッ!


MEB用の大口径アサルトライフル



横に逸れながら、上空へとロケットランチャーを発射する


これは、ハープーン・MEB仕様

データがターゲットをレーザーでポイントし、上空から狙撃する誘導ミサイルだ



ボシュッ


ボシュッ


ボシュッ



「…っ!!」



だが、敵MEBもミサイルランチャーを発射

あれは、小型ミサイルランチャー、スパイクだ!


装甲の薄いMEBだと、普通にぶっ壊される



ドッガァァァァァァァン!!


上空から落ちて来たハープーンが着弾し、敵MEBが吹き飛ぶ



ドッガァァァァァン!


ドッガァァァァァン!



俺は横に走ることで、スパイクを回避

だが、最後の一個は無理だ



ドッガァァァァァァン!


「ぐぅぅっっ!?」



シールドで防ぐも、衝撃で吹き飛ばされそうになる


バックステップの要領で下がり、無理やりバランスを取って転倒を避けた



ドガががガガガッ!


アサルトライフルをばらまきながら、すぐに走り出す



MEBはあと一機…


発見!



ダダダダダダダッ!


アサルトライフルを掃射



ガガガガッ!


「何っ!?」



銃弾が全部弾かれた


MEBの装甲は戦車よりも薄い

それなのに、どうやって銃弾を…



「ラーズ、硬化魔法だよ!」


「フィーナ!」


フィーナが、魔法の箒に乗って俺の後ろに来る

そして、同じく硬化魔法を発動した


MEBの装甲を固くして、防御力を上げたのだ



お互いに、一時的に銃弾を弾く


それなら、格闘戦とロケットランチャーででぶっ壊す!



ボボォォーーーーーーッ!


「え?」



突然、敵MEBが火柱に包まれた


同時に、解呪の魔法で硬化魔法を解除

水属性霧状魔法が敵MEBを包んだ



「フィーナ、ミィ…」


「動力は破壊したよ」


「パイロットと補助魔法使いは捕まえた」


範囲魔法はフィーナ

補助魔法はミィ


こいつらの魔法は、騎士学園時代から頼りになった


装甲が固くても、その内側に魔法を発動したら一発で勝負がつく

敵MEBは完全に沈黙した



「捕虜は三人だね」

ソロンが、逃げようとしていた男を捕まえて来た


「あんたら、何者?」


「…」


「神らしきものの教団」


「…!」


「ほら、あったぞ」


こいつらが持っていたのは、教団のエンブレムだ



「それじゃあ、バビロンさんが調べた場所はビンゴってことだな」


「そうね。こいつらに案内してもらえば………って!?」


「…!」




突然、感じる闘氣(オーラ)の気配


奥から歩いてきた男

間違いなくBランク、騎士が堂々と姿を見せやがった



「使えねーな、所詮は下っ端か。教団ごときに期待しても仕方ねーってことか…」


ぶつぶつ言っているのは、竜人の男だ



「何だ、お前は」


「そいつらの飼い主だ。お前らこそ、なにもんだ? まさか、マーリンが言ってたカラクリ箱を…」


「自分からペラペラしゃべってる」


「ミィ、黙ってろって」


「ペリノア様!」

教団の兵達が焦る


「お前ら、カラクリ箱を持ってるのか?」


「知らないわ」


ミィが嘘をつく

こいつ、嘘つくの上手いんだよな…



「嘘つけ、コラ。それじゃあ、なんだってこんなところに武装して来やがったんだ!」


「モンスターハンターよ、決まってるでしょ。この大森林で、他に何の用があるってのよ」


「マーリンが言ってたんだよ。間違いなく、ここに来るって」

ペリノアという男がイラついている


「マーリンって誰のことだ」


「お前、蒼天竜だろ! いつまでしらばっくれてやがる!」


ペリノアがキレた

魔力と輪力が増大していく



「ラ、ラー兄、これ…!」

ピンクの表情が変わる


「り、竜の力だよ!」

ソロンも剣を抜いた



ペリノアから感じた力

それはドラゴンの力


俺の中で竜熱が湧き上がっていくのが分かる


「りゅ、竜闘士…」



「おらぁっ!」


ズドォォッ!



ペリノアが、灰色のバトルアックスを振り上げる

片刃の斧で、両手持ちができるタイプだ



ゴガァッ!


ピンクが片手剣を叩きつける



ソロンは、大きめのカイトシールドを構えながら、同じく片手剣を構える


「へっ、お前らも騎士か。当たりを引いたぜ!」


「竜闘士って、あんた何者!?」

ピンクが、ペリノアを弾き飛ばす


勢いに逆らわず、ペリノアが着地した


「俺はナイツオブラウンドの一人。ドラゴンナイト・ペリノアだ」


「ド、ドラゴンナイト?」


「…十三人いるっていう、ナイツオブラウンドの上位戦闘員って奴らか」


「へー、知ってるのか」


「クシュナで暴れたらしいな。ルーンナイト・パーシヴァルだったか」


「パーシヴァルがどこで何やったかなんて知らねーな。それに、何か勘違いしてるぜ」


「あ?」


「ナイツオブラウンドってのは、俺達十三人の真の騎士達の総称だ。上位騎士じゃない、俺達だけがナイツオブラウンドだ」


「お前ら以外の、こいつらは何だってんだ?」


俺は、教団の兵達を見る


「俺達の周りに集まった雑魚共だ。今では、集団そのものがナイツオブラウンドと呼ばれているみたいだがな」


ペリノアが斧を構える


俺は、ミィに視線を送る

ミィが頷いた


情報収集は終わりだ



「マーリンにクソみたいな仕事を押し付けられてムカついてたけどよ。燃えてきた」


「…」


俺は、ヒノキの棒を構える


「いいことを教えてやるよ。お前らが持ってるっていうカラクリ箱な。この鍵が無いと開かないぜ」


ペリノアが装飾のついた鍵を見せてくる


「気前いいんだな。そんなことを教えてくれるなんて」


「俺は遺跡なんかどうでもいいんだ。蒼天竜、俺を楽しませろ。マーリンを出し抜いたっていう実力を見せてみろ」


「マーリンとはどういう関係なんだ?」


「…あいつは、ナイツオブラウンドの創設者だ。だから発言力がありやがる。イラつく女だ」


いろいろと、情報の洪水だ

だが、おしゃべりな奴は嫌いじゃない



ズドォッ!


ペリノアの激しい冷気の打ち込み

ピンクが剣で受け止めるも、霜がピンクとその背後の地面を扇状に染める



ガッ!


ソロンが剣で助けに入る

ピンクは火属性特化、冷属性のダメージは増大してしまう



スピードとパワー


ペリノアは、これだけ見ても並の騎士を凌駕する



「グオォォーーーーーーッ!!」


「…っ!?」



突然の、響く雄叫び


俺達は、足を止めた



「おらっ、一人目だ!」


「フィーナ!」



一瞬の空白


ペリノアが、一直線にフィーナへと切りかかった





ルーンナイト・パーシヴァル 四章三十一話 クシュナ遠征の結果報告

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