表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔術師、異世界をソロで往く 帝国編  作者: 迷子のハッチ
第4章 セルボネ市で暗躍
47/94

第33話・2 セルボネ市を出て新たな旅立ち(2)

カスミの決断が旅へと導きます。

 皆に改めて首都へ行く目的と季節が最適な事を伝え。

 ルートを決めるのに川を行くか街道を行くか、各自の選択を言うように伝えた。


 「お嬢様のお気に召すままでございますです」レタは最近私の呼び方を主様からお嬢様へ変えた。

 誰の影響だか。(つい色々小説とかあってね by妹)


 「川も良いけど基本は街道かな、色んな町に寄って観光できるよ」カスミちゃんは街道派ね。


 「料理を極めるには素材から選ぶでござる」ナミも街道派かな。


 「椅子や机、木工製品で良いものを見たいです」アイも街道派ね。


 「空飛んで行きゃいいのさ」カスミ姉ねは空派?


 話し合いの結果。

 基本空の旅で気に入った場所に降りて観光兼素材や木工製品を堪能する旅。

 ただ、空からだと迷いそうなので川に沿って行く事にした。

 これが一番快適に旅が出来る選択だそうです。(頑張った by妹)


 方針が決まれば、幾つか作りたいものがあります。

 解散して、自室へ戻ります。


 一つ目は、1人に1個以上のベルトポーチ型魔法袋。

 (これはカスミが作ります by小姉)

 二つ目は、飛行中の防御用魔道具、飛行中に風や雨、寒さ、鳥、虫等から体を守る。

 三つ目は、飛空時間か速度を延ばす飛空補助の魔道具。

 今4時間ぐらい飛んで1時間休憩の様な飛び方で飛んでも8時間で約80㎞ぐらい飛べる。

 しかし、翌日から数日は筋肉痛と魔力疲労で飛べない。

 (体力ないもんね by妹)

 (マラソンは訓練で伸ばすが飛空も同じで体力と神力を鍛える by大姉)


 カスミちゃんに相談だね。


 制作に3~5日かかるから、その間に傭兵ギルドへ行って司書さんに聞いて見よう。


 私が出かけると伝えると。

 レタ、アイ、ナミの3人が一緒に行くそうなので装備など準備する。

 今ベルトポーチはレタとアイ、ウエストバッグはナミが持っている。

 私は新しく作った、ベルトポーチの少し大きい物を使っている。


 久しぶりの外はお日様がまぶしかった。6月の空は青く澄んで風が気持ち良い。


 ギルドまでは1刻(2時間)歩く必要があった。


 ギルドは相も変わらず傭兵は忙しそうに、職員はセカセカと歩いている。


 2階へ上がり、司書の居る受付まで行く。

 セノーリタさんは受付に居た。


 「セノーリタ司書様ごぶさたしています」と挨拶をする。


 「あら、記憶にはあるけど何方でしたか」セノーリタさんは私を忘れたようだ。

 「はい、1月前にここでダンジョンの情報に付いて参考資料の場所をおしえていただきました」1月も前のちょっと話しただけの人間を覚えている方が凄いわよ。


 「あ~っ、はい此処のダンジョンに付いての情報でしたわね。思い出したわ」

 「では、改めまして。お久しぶりです、今日は何をお調べですか」

 セノーリタさんって記憶力の良い人ですね。


 「こちらこそ、実は帝都ミンスターへ旅券の変更で行く必要が出来まして、帝都ミンスターへ行くルートを探しています」

 「それは大変ですね、ここから神聖ロマナム帝国首都ミンスターまでなら陸路で1月、水路でも1月かかりますからね」

 すごいですね、司書とは知識の宝庫と言ってよいでしょう。


 「両方調べることはできますか」空路は無いでしょうから、参考になりそうな都市だけでも調べておきたいですね。


 司書さんに教えていただいた場所から旅の道筋の参考になりそうな書物を選び、書見台に運ぶ。

 私とレタで色々調べている間、アイとナミは書棚を見て回りそれぞれ興味を引いた本を読んでいた。


 セルボネから首都ミンスターまで大河エーベルを遡上するルートはベルンまでしか通じてない。

 それよりは運河か一度海に出て大河ワーカムから遡上する方が早そうです。


 私達は空を行くので、ベルン市まで行って南南東へ移動しながら山越えして首都ミンスターまで予備日を入れて14日程度ね。


 入国の手続きは帝都にあるヴァン国の大使館の駐留代理大使が行った記憶があります。

 今回の手続きも彼の者に頼むことになるでしょう。


 従者の手続きが済めば、首都ミンスターでの長逗留は不味い気がします。

 帝国の皇族が長命種の血を取り込むため、私を狙っていると聞いた気がします。

 (そうよね、あの宙に浮いてる男が設定したカスミは王族なのよね by妹)


 早めにセルボネ市へ戻りたいですが、ベルン市もダンジョンがあるので逗留が長引くかもしれません。


 どの都市にもダンジョンがあるので、魔石や魔鉱石や魔物のドロップ品が欲しい私としては魅力的な都市なのです。


 セルボネ市には、混乱させた責任の様な物を感じているので帰る予定です。

 (逆よね、ちょっとした事で襲われるのは嫌 by妹)


 凡その道程を決め、首都ミンスターへの手紙と傭兵ギルドへガーウィンさんへの伝言をたのむ。

 内容は、

 ヴァン国大使館駐留代理大使宛の手紙1通。

 これは従者の登録を手続きしてほしい旨、1月後帝都へ行くのでお願いする内容。

 伝言は。

 「ベルン市を通って首都ミンスターへ行く事」

 「セルボネ市へはもう一度訪れる予定だけど、先の予定なのでご厚意を感謝していると伝えて欲しい」

 の2点です。


 傭兵ギルドを出て西へ歩きながら旅の準備に買い物をする。

 ワッフルを売っている店が何件かあったので、ナミの進めるお店のワッフルを買う。

 4人でお喋りをしながら歩き、お行儀は悪いけどワッフルを食べる。

 楽しいです。


 明るいうちに買い物を済ませて、西の門近くの市壁に扉を開く。

 夕方の人気の無い路地で、既に辺りは暗くなってきている。


 レタ、私、アイ、ナミの順で家へ帰る。(家いい響きですね by妹)


6月の旅は季節も良くて旅日和です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ