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魔術師、異世界をソロで往く 帝国編  作者: 迷子のハッチ
第3章 初心者ダンジョン
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第17話・1 ダンジョン(1)ー1

カスミが入るダンジョンは神の恩寵ダンジョンと呼ばれている型ですが、神が人間に恩寵としてダンジョンを授けたのか、は不明です。


 私が資料室で調べた、アクアラの町のダンジョンは初心者ダンジョンと呼ばれている。

 場所は傭兵ギルドの中。


 昨日私が入った入り口は南側の入り口で他に、東と北にも出入り口があって西のみ職員専用。

 正式な玄関は南側の市場に面した方だけど、ギルド会員はほとんどが東側から出入りしている。


 何故なら東側から入って真直ぐ進めば、ギルドが管理するダンジョンへの入り口に出ることができるから。


 北は荷物の搬入口になっていて荷車や馬車で出入りできるようになってるので、よほど大きいか多い荷物を運びこむ時しか利用しない。


 今日の私は、槍を左手に持って、革鎧、ブーツにマントと言ったいつものいでたちで、昼2時(午前7時)宿を出て、飴をなめながらギルドの東側入り口へと真直ぐ歩いて来てます。


 スリに会うことも無く。

 狙っている人は昨日の彼を含めて数人いたけど、実行は有りませんでした。


 傭兵ギルドの東門の階段を上ります。

 両開きの鉄の帯と鋲で補強した間口6キュピテ程の門扉は、内側に開かれていて簡単に入れますね。


 そのまま真直ぐ行くと、ダンジョンの入り口についた。

 新世界3日目でいよいよダンジョンよ。

 (ワクワクが止まらないわ、ファンタジーの中のファンタジーよ! by妹)

 (ダンジョンってそんなに嬉しい物か?神の贈り物だろ by大姉)

 (スキルの知識では神の贈り物となってますね、実際は分かりません by小姉)


 ダンジョンの入り口は、知っていなければただの石造りの門と思ってしまう様な、飾りも無い、扉も無い、ただ地下への階段があるだけの物です。


 門の前にギルドの受付があり柵で門を囲っていて、受付を通らないと入れないようにしています。

 既に何組かのグループがダンジョンへ入ろうと受付に並んでいます。


 私も最後尾に並び、順番を待ちます。

 前に並んでいるのは7,8人毎の人数で3つのグループがいます。

 共通しているのは1グループに2人程の年上で装備も良い人たちが混ざっているという事。

 これは初心者ダンジョンで訓練するためでしょうか?


 私はポーチからギルド会員証の木片を出して受付の用意をします。

 前のグループは引率の人がまとめて入ダンジョン帳?に記入しているようです。

 その時まとめて木片を受付の人に見せて確認してもらうようです。


 私は一人なので、自分で受付に木片(会員証)を見せ記帳して(名前とギルド番号)すんなりダンジョンへ入ることが出来ました。


 こんなに簡単に入れるとは思ってもみませんでした。

 受付で一人は危ないとかなんとか、忠告めいた騒動があるかもと密かに期待していましたのに、残念です。(お約束なのに! by妹)


 明りの魔術で明りを1つ出して回りを照らします。

 階段を下りながら、このダンジョンについて調べた内容をもう一度、頭の中に整理しながら思い出します。


 まず、ダンジョンの1階から5階までは魔物は通路には出ないで、必ず部屋の中に居ます。

 1階は1匹、2階は2匹と5階まで階と同じ数で部屋の中に待機していて、入ってきた侵入者を襲います。

 倒した時落とすのは10等級の魔石のみで、5階のボス部屋のみ9等級が出ます。


 罠はこのダンジョンでは発見されたことはありません。


 1階から5階までは黒っぽいレンガを積み上げて作ったかのような、地下通路に似た構造をしています。

 灯りも壁や通路の隅に生えた苔が発光していて、薄暗いけど十分な明るさはあるそうです。


 6階からの階層では、ダンジョンの環境もガラリと変わって壊れた通路や部屋などの廃墟めいた破壊された都市の様な構造になり、通路を進むと言うより瓦礫の中を進むことになります。

 明りも苔以外に街灯の残骸が光っているそうです。


 罠関係ですが、このダンジョンでは罠は無いのですが、自然の罠はあるそうです。例えば水たまりにスライムが潜んでいたりとか、道が悪く凸凹していて通る時、足を取られて転び頭を打ったりとかです。


 6階からは結構危険で魔物も強いのが出るそうです。

 倒した後、魔石以外に魔物の特徴的な部位(牙や皮など)も落とすようになります。


 9階まではこんな環境で、10階のみダンジョンの主の部屋が1つあるだけの作りになっています。


 出てくる魔物はギルドの等級で10~8ぐらいだそうです。

 会員証の等級とは関係ありません。

 魔物の等級は、落とす魔石の等級なので、魔物の強さや倒しやすさの目安にはなりますが、絶対ではありません。


 ちなみに私のギルド会員証には等級10と木札の上の方に書いています。

 木札は10等級の人専用で、9からは金属になるみたいです。

 先ほどのグループの人たちも木札の人は少なくて、引率の人で銀色、その他の人で銅色でした。


 ギルドの等級は魔物と戦う時の目安になるそうです。

 10等級は同じ10等級の魔物と戦える強さだとか。

 まぁ目安ですからあてにはしない方が良いでしょう。


神がこの世界にいるのか?

初心者ダンジョンは人間に都合良く出来ている?

まだ謎です。

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