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原風景

星ラプでセヴィのストーリーのセヴィの独白を思い出す。


『家には居場所はない。

家は嫌いだ。

義母は自分を汚い物を見るような目で見つめる。

義父は跡継ぎとしか自分を必要としていない。

義姉は知らない。会ったこともない。

義妹は怖い。

年下なのに彼女は底が知れない。

逆らえば何があるかわからない。


だから今を甘んじている。

一つだけこの家で好きな場所がある。お母様との思い出のあの場所と似ている。

あそこだけは落ち着く場所。

君に、あの場所を見せてあげたいんだ。』


その場所のスチルは確か…。





「見つけた」

ここは昔、お祖父様が使っていた一室。お祖父様が亡くなってからは使われておらず、掃除は侍女が欠かさず行っているがそれ以外では人の出入りはほぼなくうっすらと埃っぽい。

ここにはスコルプで一番大きな窓があり、スコルプ家の美しい庭が一望できる。

偶然見つけたその部屋の窓から見えるその風景はセヴィの母と共に見た最後の景色に近いのだと星ラプのセヴィは言っていた。

セヴィは涙を溜め、無言で窓の外の風景を見つめていた。

その横顔はどこか寂しそうで私の胸は締め付けられる。

「ここはお母さんと一緒にいた家みたい。僕は…もう戻れないのかな…」

「ごめんね。私には…わからない…」

星ラプではセヴィの入学と同時に亡くなるはずだ。

彼女の死因は語られず、病に付しているとの記載があるが何の病気かもわからない。

だから今後どうなるかは断言できない。

「…でも私はセヴィの傍にいたいと思う。セヴィが寂しくなくなるまでずっと」

セヴィは私を見つめ少しだけ微笑む。

先程まで長く顔が隠れていた髪がないためセヴィの顔を改めて見る。


ーああ…綺麗だわ


「約束だよ、お姉ちゃん」


幸せにすべき天使がもう一人増えた瞬間であった。





その後、セヴィを連れ、食堂へと向かう。途中、すれ違った侍女たちににセヴィを見つけ、食堂に向かっている旨を伝えた。

侍女たちは「見つかって良かったです」と口々に言い、それぞれ仕事へ戻っていく。

「セヴィはどうやってあの場所を見つけたの?」

手を繋ぎながら歩くセヴィに質問する。

実はお祖父様の部屋は隠し部屋ではないのだが、中々見つけにくい場所にある。

「精霊さんが教えてくれた」

「セヴィは精霊が見えるの?すごいわ」

セヴィは誉めらたのが嬉しいのか頬を染める。

セヴィは精霊の申し子なのか。

この国には精霊が見える人をこう呼ぶ習慣がある。

精霊は信仰の対象であり、魔法が使えるのは彼らのお陰である。

中でも精霊が見える人は限られており、魔力が高い他に条件がある様子だが詳細はわからない。王族は見える人が多いようだ。

星ラプでは主人公、王子のリヒト、ロゼリアの3人だったがセヴィもそうだったのか…。母親は王族だし当然か…。

でも何でセヴィのエピソードに精霊の申し子の話はなかったんだろう。


ーま、いっか。


セヴィとは食堂まで色々な話をした。

と言っても私が一方的に質問しセヴィが 答えられなかったら私が勝手に話すと言った感じなのだが…。

もう少しだけまたセヴィと仲良くなれた気がする。

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