マティアスさんを説得するのです
マティアスさんが遅くに帰って来て、明日からしばらく帰れないかも知れないと言った。
寂しい。
でも、お仕事の邪魔はしてはダメ。
『うん。
ここで待ってる。
良い子で待ってるから、一緒に寝て?』
『ヒロ、キミはもう小さい子供じゃないから、駄目だよ。』
『いや、寂しくて独りでは嫌なの。
マティアスさんと一緒に寝れないなら、又、小さくなるから。
ビーに頼んで小さくなるから。』
『こんなに女の子らしく綺麗に成長したんだから、そんな事言っちゃ駄目だよ。』
『私、女の子らしい?綺麗?』
『ああ。
俺が保証する。』
『じゃあ、私をマティアスさんのお嫁さんにして?』
『一体、何を言い出すんだい。
ヒロは俺の大事な家族だぞ?』
『私、マティアスさんのお嫁さんになりたいの。
マティアスさんと結婚して、子供を産んで、幸せな家庭を作りたいの。
私、本気だから。
マティアスさんも本気で考えて?』
『ヒロ・・・・・。』
頭を抱えて困っている。
でも、今言わなきゃ明日はどうなっているか分からない。
お嫁さんになれる位に大きくなったんだから、もう、遠慮はしない。
『マティアスさん、私後悔したくないの。
記憶が無くなったり、小さくなったりして、明日はどうなるのか分からないのが人生でしょう?
マティアスさんの事を忘れちゃったり、会えなくなったりしないとも限らないもの。
今のままそんな事になったら、たとえマティアスさんの事を覚えていないとしてもポッカリと心に穴が空いたままだと思うの。
今の私は、マティアスさんと結婚して、子供を産んで育てたい。
だから、私をお嫁さんにして?
マティアスさんは私の事が嫌い?
お嫁さんにしたくない?』
『ヒロ・・・・・。』
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愛しいヒロにここまで言わせてしまった。
嫁。
結婚。
正直、どうすれば良いのか分からない。
が、明日はどうなるのか分からないと言うのは共感する。
争いの火種がくすぶっているのは感じるし、数日会えない内に、ヒロが大人に成長しきって、全てを思い出すかも知れない。
その時に俺の事など忘れ去ってしまう可能性も捨てきれないのだ。
はぁ。
嫁。
愛しいとは思うが、こんな無垢な少女を俺のモノにして良いのだろうか?
罪悪感がよぎる。
どうする、俺?!




