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花紺青の結び目  作者: 待灯羊南
幕間 日記、追想、願い
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幕間 日記、追想、願い

二○××年 ××月


〝二○××年×月×日、××国に爆弾が投下された。飛行機もなくミサイルでもなく、ふっと青空に現れたその爆弾は、まさに青天の霹靂と呼べる事件で——〟


 ごつん、と頭に軽い衝撃が襲い、読んでいた本を取り上げられる。顔を上げるとお父様が呆れた顔で私を見ており、頭を叩かれたのだと認識する。


「こら(あんず)、お前はまた書斎にこもって……そんなに普通の人間の世界が恋しいのか? そんなことをしていないで魔法使いとしての勉強をしなさい」

「……はい、お父様」


 私はゆるゆると立ち上がって書斎をあとにした。


「杏、また書斎にいたのね? 今週末までの課題は終わらせられたのかしら? 確か——」

「ハーブの書き取りですよね、お母様」

「……分かってるじゃない」


 お母様は更に機嫌を悪くして私の前から去っていった。

 彼らのことを父親や母親、と呼ぶのには前々から抵抗があったが、今ここで反抗をしても意味がない。私は唾を飲み込み、一緒に感情をも飲み込んだ。


 私にとっての父や母と呼べる人は二人だけだ。あの人たちではない、透明硬化症によって亡くなった、生み育ててくれた親。私が認めるのはその二人だけ。義母も義父も、私にとっては死に損なった私を拾っただけの赤の他人だ。そんなことを口にすれば良からぬことが私の身に起こるのは目に見えているので黙っているが。


 私は十二の時に両親を亡くし、孤児となった。ここまではよくある話だ。人類はあの爆弾の日以降から透明硬化症という病にかかり、全人類が寿命を全うすることができなくなった。平均して五十代。私の父母はそれに比べると早かったが、前例がないわけではない。そうして孤児になった私はそういった施設に預けられた。


 それから一年経ったある日、私を引き取りたいと言う人たちが現れた。あの二人だ。理由は単純で、私が生まれながらの魔法使いであり、妖精が見える側だったから……だそうだ。ただし魔法使いとして覚醒したのは十三歳になってからだったため、発見が遅くなったのだ——とあの二人は言っていた。


 生まれた時から妖精が見えることで学校では常に浮いていたし、両親には見えないそれは何度も両親を不安にさせた。それでも温かい家庭だった。大好きな家族だった。両親はどんどん透明硬化が進む中、私だけが無事だった。


 妖精が当たり前に見える世界、魔法使いが当たり前にいる世界に私は飛び込んだ私は、ようやく理解できる人たちに出会える——と思っていたが違っていた。


 平々凡々の家庭から生まれた魔法使いは珍しいものだったらしく、飛び込んだ村には私一人だけ。そして魔法使いたちは皆そろって純血を好んでいた。彼らは魔法使いの遺伝子が薄れるのを恐れ、また私のように突然変異で現れる魔法使いを恐れていた。


 魔法使いの村に保護された私の扱いはそれはもう至極単純なもので、義父母からは膨大な量の課題を、近い歳の子どもたちからは軽いいじめを受けていた。


 それでも私は書斎へ通うことをやめなかった。ここの書斎には魔法使いのための本だけでなく、私がかつていた非魔法使いたちの文献、教科書は勿論のこと、論文なども保管されていたからだ。それは、なんとなくだが、非魔法使いを監視しているようにも感じられた。


 私はそれらを下の段の端から読み漁り、そうして一つの答えに辿り着いてしまった。それは、お父様が海外に出張に行っており、まだ手を付けていなかった高い位置に手を付けた時だった。今考えればそこは非魔法使いの文献ではなく魔法使い向けの、そして私に読めないように高い位置に置かれていたのだろうと思う。私はその中から一冊の本を、最近覚えた物体を移動させる魔法で抜き取ってしまった。


 それは魔法使い向けの歴史書のようで、正体不明の爆弾事件は、人間たちにスィオネが発見されたことよるものだということ。そして、今我々に降り注ぐ透明硬化症はスィオネたちの怒りを買ってしまった人類への報復で、〝生存〟の奇跡を奪われた結果だということ。魔法使いたちは魔法が暴かれた世界を正すべく生かされているということ。大方そんなことが書かれていた。


「…………これは、」


 私は続きの言葉を紡ぐことができなかった。なぜなら数十冊の本たちがバラバラと私の元へ落ちてきたからだ。きっとさっきの魔法によってバランスを失った本たちが重力に(なら)って落ちてきたのだろう。


 私は気を失い、次に起きた時にはベッドの上。起きた直後からお母様から耳が痛くなるほどこっぴどく叱られた私は、今後書斎への出入りを一切禁じられたのだった。




二◯××年 ××月


 書斎への出入りを一切禁じられたのに、課題の難易度が上がっているのはきっと気のせいではないだろう。これは本で調べないと提出できないやつだ。お母様は私に更に冷たく当たるようになっていた。習っていない魔法陣などどうやって書けばいいというのか。召喚魔法など習うのはまだ先だったはずだが、かと言って書斎に入れば速攻バレて叱られる。


 案の定解けなかった私は反省室へと放り投げられ、外からけらけらと笑う子どもたちの声が聞こえてきた。


 彼らは言う。ぐず、のろま、悪魔の子。そしてもう一つ、彼らは口を滑らせた。


「お前の両親残念だったな! 俺らみたいに遺伝子がないせいで病気になっちまって! まぁ当たり前か、劣等種だもんな!」

「ちょっと! それは言っちゃいけない約束なんじゃ……!」

「もういいだろ別に。お前だけ生き残ってかわいそ~」


 あぁそうか、そうだったのか。

 魔法使いが死なないのは、そうやって守られていたからだったんだ。

 私が死なない理由は、この体のどこかにきっとある。

 それが分かった時、私の心は定まった。


 ——この村を、出なければ。



「お願い隣人、私の願いを叶えて。あなたたちの親玉に会わせて」


 本来妖精たちの力は微弱なもので、全人類を病気にさせるなんてことはできない、と私は読んでいた。ならば妖精たちの親玉——妖精王や女王様がいるはすだ。分かりやすく言うなら本に出てくるオベロンやティターニアというような、そういった存在が。彼らの逆鱗に触れたのであれば、人間全員が滅ぶのも頷ける。そんな気がしていた。


 ならばまず会うべきなのはその二人だろう。だが——、


「おうさまもじょおうさまも、力を使い果たして眠っているの」

「にんげんのせい、にんげんのせい」

「だから会わせてあげられない」


 ……存在が確認できたことでもいいとしよう。私はきっと彼らの罰を受けることになるのだから。

 私はこれから人を救う。妖精たちの敵になる。全てうまくいけばの話ではあるが、その時には私一人、どんな罰でも受けよう。


 私は許せなかった。私だけが生き残ったことが。その理由が分からないことが。そしてそれが分かった今、何もせずにいることが。


 ——そして、父や母を見殺しにした魔法使いと、何よりも自分自身が。


 ならば私は、私ができることはたった一つだ。苦しんで逝ってしまった私の最愛の家族のためにも、そしてより多くの人のためにも。魔法使いだなんて知ったこっちゃない。

 お父様、お母様、私はあの日誓った約束を破ります。非魔法使いに全てを打ち明けます。それが私からあなたたちへのささやかな復讐になると願って。

 そして妖精の王様、女王様、ごめんなさい。私はそれでも、私一人生きていくのは耐えられないのです。見殺しにした私が許せないのです。目の前で消えてなくなったお父さんとお母さんの虚しさを、何も遺せなかった二人を、私は——。


 私は信頼できる妖精たちに声をかけ、出立の日を決めていく。書斎を出禁になってから一年経つが、非魔法使いの研究所などの名はまだ頭の中にあった。拾ってくれるかは分からない。拾ってくれたとて、ここの村よりも残酷に扱われるかもしれない。勿論実験体としてだ。それだとしても。そうだとしても。


 私は、人間の味方になることを決めたのだった。




二◯××年 ××月


 私は魔法使いの村をなんとか脱走し、晴れて一人の研究員となった。最も、入所してから数年なのでまだまだ見習いの端くれだ。資格も経歴もない私が拾われた理由はただ一つ、私が魔法使いの村出身であり遺伝子が関係していることを明かしたからだろう。これは危険な賭けだったが、今のところは身体検査以外は特に何もされていない。村から追跡を免れるためにも名前を杏からアプリコットに変えたりはしたが、偽名だとは疑われていないようだ。疑う余裕もない、と言うべきでもあるだろうが。


 人間の研究の成果といえば、どうやら「病気にかからない一族がいる」ことは発見されており、ある程度特定まではされていたようだ。それを一気に最後まで導いたのが私の存在だったようで。


「あとは遺伝子を見つけるだけかぁ」

「遺伝子つっても途方もない数だぞ……」

「それが分かれば私たちも助かるのよね?」


 私の中にしかない遺伝子を見つけるのは、砂漠の中に落ちたキラリと光るひと粒の砂金を探すようなものだ。身体検査のみで許されていたここ数年も、これからはもっと過酷なことが待っているだろう。そのうち解剖でもされるのかもしれない。それも覚悟の上でここにきた……はずなのだが。


「ねぇアプリコット! また魔法を見せてよ!」

「……なんでよ」


 研究員の中に同い年くらいの男の子がいる。こいつが至極厄介……面倒……変人……で、私と施設内で出会うたびに魔法を見せろと催促してくる。最初は自慢するような気持ちで見せてしまった私も悪いのだろうが。

 彼は両親がここの研究員で、そして、彼も全人類と同じ透明硬化症の一人だった。


「君の魔法が好きなんだ」

「そう簡単に口説かないで貰えます?」


 私はそこまで甘くない。甘くはないが……。


「頭の中お花畑なんだから頭の上にでも生やしておけば?」


 私は右人差し指を彼の頭上に向けてひと振り。すると、ぽんっ! という軽快な音と共に彼の頭から一輪のタンポポが顔を出した。


「わぁ! ふふ、ありがとう!」

「ふん、せいぜいみんなに笑われることね」


 研究の合間に行われるこの茶番を、なんだかんだ楽しんでいたということに気付いたのはずっとずっと後の話だ。




二一××年 ××月


 西暦が変わって数年。数日前、遺伝子が発見された。今、研究所は大いに賑わっており、この遺伝子を弱体化させてワクチンにしようという話になっている。勿論全人類が打ってくれるとは思っていない。が、罹患(りかん)率も致死率も百パーセントの病気なのだから、打たなければ死ぬだけだ。


 「魔法に頼る」という選択肢。魔法使いと比べて何倍にも弱体化された遺伝子を用い、人類全員が一人一つの小さな魔法使いになってささやかな「生きたい」という奇跡を願う。全人類が助かる。もちろん「生きたい」以外の願いは叶わないくらいに弱体化されたささやかな魔法だ。


 正直ここまでうまく行くとは思っていなかった。きっと村の人も、妖精王や女王様も黙ってはいないだろうけれど。


「良かったね、アプリコット。これで僕も、みんなも助かるんだ」

「……えぇ、そうね」


 私は長らく一緒に研究をしていたあの花畑男と共に祝杯のグラスを鳴らす。彼の両足はとうに動かなくなっており、グラスを持つ利き腕の左手すらも危うい。

 彼の両親は研究中に透明硬化症により亡くなってしまった。間に合わなかった。彼も、もう数年経てば間に合っていなかっただろう。間に合ってよかったと、私は心の底から安堵していた。


「ねぇ、テオドール。私ね、本当の名前があるの」


 そう言って私は、生まれのことや魔法使いの村のこと、妖精が見えることを花畑男——テオドールに語った。


「だからね、私のことを……あなたには(アンズ)って呼んでもらいたい」

「——うん、いいよ。僕のことはそろそろテオって呼んでほしいなあ」

「それは……ちょっと……」

「じゃあアンズって呼ばないぞ」

「ふふん、もう呼んでくれた」

「は、はめられた……」


 そんな他愛のない話をする。本当の親と過ごしていた頃のような懐かしさ。これをきっと、幸せと呼ぶのだ。


「ねぇ、アンズ。もし、何もかもうまくいったら、僕と……結婚してほしい」


 私は驚いて目を見開く。けれど返す答えは決まっていた。


「テオ。……喜んで」


 私は一つ嘘をついた。テオが言う『うまくいけば』、それは私は村から叱責を受け、妖精たちの長から罰を受けることになる。そうなれば結婚どころではなくなる。つまり私はテオと結ばれることはない。それでも、そのことは言えなかった。


 ——テオが悲しむ顔を、見たくなかった。



二一××年 ××月


 ワクチンを打ってから数ヶ月もしないうちに、テオの病気は改善した。だけどそれ以上のことが私たちには待っていた。

 大人たちは本当の計画をテオと私には黙ったまま、『生きる』という奇跡しか叶わないくらいに弱体化させるはずだった遺伝子を強力なままでワクチンを打った。全人類が一人一つの巨大な力——魔法を持ってしまった。魔法使いになってしまったのだ。


 当初の目的だった透明硬化症は治った。ワクチンを打った者たちの誰もが「生きたい」と願い、それが叶ったのだから。人類は再び未来を手にしたのだ。けれど、それ以上の力を得てしまった人類は魔法を用いた戦争を勃発させ、更には魔法の制御が利かなくなった者たちによる暴走も後を絶たなくなり、世界は大混乱に陥った。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんな、さ、」


 ごめんなさい、私がここに来なければこんなことにならずに済んだ。ごめんなさい、私がいなければ、私がもっと気を付けていたら、もっと大人を信じなければ、


「こんな、こんなはずじゃなかったのに……、ごめんなさい、ごめんなさい……!」

「アンズ、くるしいよ」

「アンズ、たすけて」

「くるしいよ、たすけて、いやだよ」


 私はただただ見えている〝彼ら〟に謝っていた。ワクチン化された遺伝子には妖精を見えるようになる仕組みは備わっていなかった。奴隷のように扱われていく妖精たちを、私はただ呆然と眺めることしかできなかった。


「……ンズ、アンズ!!」


 ぐわっと両肩を掴まれ、テオと目が合う。


「……テ、オ、わた、私、取り返しのつかないことを、」

「いいんだ、いいんだよ、アンズ」

「ごめんなさい、もう、できない、許せないの、大人たちも、元凶になった私自身も」

「元凶だなんて、そんなこと、」

「それにね、もう、遅いの」


 とある王様が私の背中側に立ち、冷たい笑みを浮かべている。妖精の見えないテオには見えていない存在が、そこにある。


「私、もう、きっと人間に戻れない」


 男性は指を振り、私に呪いをかけた。呪いは、魔法とは言い方が異なるだけで、どちらも『願い』から生まれることに変わりはない。けれどそれは熟練の魔法使いにしか扱えないまじない。妖精王ならその程度軽いものだろう。その妖精王直々の呪いに、私の体は耐えられなくなって形を保てずに溶け出していく。


「じょおうさま」

「あたらしい、じょおうさま」

「にんげんを許さないで」

「ぼくらをたすけて」


 妖精たちが騒いでいる。あぁ、これが私への罰なのだ。妖精の味方となり人間を滅ぼすことが、きっと。


「テオ、ごめんね、愛してる」


 私は溶け始めた両の腕で、最後にテオをぎゅっと抱き締める。そしてその手を緩めた時、私は完全な妖精となった。妖精となった私は、人間には目に映らないように認識阻害を自らにかけ、テオの視界から消えた。目の前にいるテオは突然消えてしまった私に驚いて、涙を流しながら情けない顔で私の本当の名前を呼んでいる。


 ごめんね、テオ。こんな形で約束を破ってしまって。


 私は遠く離れた土地へと移り渡った。もう誰も住んでいない土地へ。遠く遠く逃げたそこは戦場の跡地で、人一人いない、血と涙と願いが散らばった悲しい世界だった。


 新たな妖精の女王となった私は、残っていた魔法使いたちに使命を与える。二度も変わった世界を「あるべき形に戻す」という使命を。そして人類にこう告げて、自身と人類を隔てる結界を張り、眠りについた。


 ——印名とは、それがお前たちに与えられた罪の()であり()である、と。


       ◇


 何十年経っただろうか。誰かの足音と話し声がする。片方は魔法使い、もう片方は人間……じゃないわね。なんだこいつ。


「——私の眠りを妨げるのは誰?」


 そう呼びかけて、白い繭を解く。そうして目視した二人は、片方は感じた通りの魔法使いで、もう片方は遺伝子をいじられた多重魔法者の〝見える者〟だということを見抜く。人間はこんなところにまで手を出していたのか。


「あなた……魔法使いね。世界はもとに戻せるようになったの?」

「……そ、それは……まだ……」


 オッドアイの娘は狼狽(うろた)える。


「じゃあ何しに来たと言うの? 私の眠りを妨げ、世界を滅ぼすつもり?」

「違います! でも、ひとつだけ、聞きたいことがあります」

「……何かしら」


 私はキッと睨みつけてオッドアイの娘を見下ろす。この期に及んで「やっぱり助けて〜」などと言うつもりだろうか。

 その私の思考に反して、少女は震える足を一歩前に踏み出して、


「あなただって、世界の幸せを願ったはず。なら、私たちと思いは同じはずです……!」


 その言葉で、私はふっと思い出す。誰かを助けたくて危険を承知で村を飛び出したこと。罪だと分かっていて研究に取り組んだこと。そこであの人に出会って、愛したこと。名前……名前が、思い出せない。それがなんだかとても悲しくて、苦しくて、私はひと粒の涙をこぼしそうになる。けれどそれは(女王)には関係のない話だ。


 私は口を開く。


「なら、共に願えるの? 世界の平和とやらを。印名が引き起こした混乱を沈められるの?」

「……私はオルテンシア。〈記憶〉を司るクストーデ家の娘のオルテンシアです。それなら、」


 オルテンシアは更に私の側に立ち、一つの提案を持ちかける。


「印名が元からあったという世界に、変えませんか。印名が、人類を指し示す希望となるように、世界が平和になるように。そのために、私が全人類に魔法をかけます。〈記憶〉を司る私の一族なら、できないことじゃないと思うんです。スィオネにとってはただの延命に過ぎないけれど、平和で優しい世界にしてみせます」

「平和で、優しい……」


 ただ憎いだけだと思っていた。私は妖精王の意思を引き継ぎ、スィオネという生き物の側へと立った。魔法なんてなくていいと思った。二度と誰も悲しむ顔なんて見たくなかった。だけど。


 タンポポを頭から生やした誰かがはにかむ。その憎めない顔を、名前を、ようやく思い出して、


「…………分かったわ」

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