日本人かよ!
彼女はしばらく泣き続けた後、落ち着いてきたようだ。
一応鑑定しておこうか
『鑑定!』
中村 遥
分類:人族
年齢:16歳
適正魔法:水魔法Lv1
ユニークスキル:スキル共有
スキル:料理Lv7 、家事Lv6
称号:異世界に迷い込んだもの
スキル共有
・自分と契約した人とスキルを共有するとこができる。ただお互いを信頼してないと契約することができず、どちらからでも契約を途中で解除することが可能。ユキークスキルも共有可能。最大5人まで
料理と家事スキル高いなー、なるほど、彼女は異世界に迷い込んだのか…だから言葉が通じなかったんだな。
『アイ、ユニーキスキルってなんだ?』
『ユニークスキルは産まれながらに持っているスキルで自力では獲得不可能なスキルのことです。また、ユニーキスキルは200人に1人が持っていると言われています。マスターのスキルも全てユニーキスキルに分類されます』
なるほど、じゃあ彼女は日本にいた時もこのスキルを持っていたということか。あっちの世界でもスキルなんて存在したんだな。
『ユニークスキルはその存在が明らかになった時自然と使い方がわかるのです。おそらくマスターの世界でもユニーキスキル持ちはいたのでしょうが鑑定できるものがなく、皆知ることがなかったのでしょう』
なるほどな、だから彼女もユニーキスキルについて知らないんだろう
そう思ってると彼女も泣き止んだようだ
顔をあげて話しかけてきた
「恥ずかしいところを見せちゃったわね。
改めてお礼を言うわ。本当にありがとう。
私の名前は中村 遥。あっちでは高校生だったわ」
「気にしなくてもいいよ。たまたま盗賊のアジトに来ただけだから。俺の名前は山本 蓮。レンって呼んでくれ」
「レンくんだね。わかったわ。じゃあ私もハルカって呼んで。レンくんは転生者なんだよね」
「そーだよ。ついさっき転生してきたところなんだ。見た目は変わってないけど、肉体とかは変わっているようだから転移じゃなくて転生だね」
「そっか…あっちの世界でもかっこよかったんだ……」
なにかハルカが小声で呟いた
「ん?なに?」
「ううん、なんでもないの」
なんだか彼女の顔が赤いな。どうしたんだろう
「で、ハルカはこの後どーするの?
俺はこの後近くの街に移動するつもりだけど」
「お願い、私も連れてって!この世界じゃ言葉通じないしなにもできないの…なんでもするから、私料理や家事得意だし役に立つから!お願いします」
そう言って彼女は頭を下げてきた
「大丈夫だよ、一緒に行こう。多分だけどハルカは俺と組めばすぐチートな人になれると思うし」
「え⁉︎そうなの?」
ハルカがすごく食いついてきた
ちょっと、顔近い!年齢=彼女いない俺にはきついんだよ!
「う、うん ハルカを鑑定したんだけどユニーキスキルでスキル共有てのがあるんだよ。契約した相手とスキルを共有できるみたいなんだ。だから俺と契約すれば俺のチート能力も一緒に使えるみたいだし、異世界語翻訳のスキルも使えるはずだ。まぁ俺と一緒にいたいって話ならなんだけど」
「する!契約するわ!一緒にいたいに決まってるじゃない、だって……かっこいいし、助けてくれてた王子様だし…」
「ん?最後なんて言った?よく聞こえなかったんだけど」
「な、なんでもない!早く契約の仕方教えて!」
やっぱ顔が赤いな?どうしたんだろ
「スキルの存在が明らかになったら自然と使い方がわかるらしい。ハルカはもうスキル共有があるってわかってるからわかるんじゃないのか?」
「そーなの?ちょっとまってね」
そー言って彼女は目を瞑る。
「えぇ‼︎‼︎」
そう彼女の叫び声が洞窟内に響き渡る
「どうしたんだ⁉︎」
「契約するには……………いけないのよ」
「ん?なんて?」
「だから!契約するにはキスしないといけないのよ!しかも10秒間も!」
まじかよ、そんなことしないといけないの?
じゃ、じゃあきついんじゃ…
「ど、どうする?やっぱりやめとく?」
彼女は顔を真っ赤にしながら首を振った。
「あなたならいい、あなたならしても構わない。
ねぇ、私とじゃ やだ?」
そう言って彼女は上目遣いで涙目になりながら聞いてきた。そんなの断れるわけないじゃないか
「そんなことないよ、初めてのキスがハルカみたいな可愛い子なら嬉しいよ」
「え⁉︎あなた"も"初めてなの?そんなかっこいいのに。モテると思ってた」
「そんなことないよ、てかハルカもなのか?そっちこそモテそうだけど…」
「ううん、そんなことないよ。じゃあお互い初めてなんだ。嬉しいな…」
そう言って彼女は俺の首に手を回してきた
「私はレンくんと契約を結びます」
そう言うと彼女は光り出した
「私をずっとあなたのそばにいさせてください」
そうして俺とハルカはお互い初めてのキスをした
いやいやいや、展開早すぎたろ!
すいません、17歳童貞のこうこうせはこのようなシーンが好きなのです