初めての強敵?
「じゃあ頼むわ」
「わかりました。ありがとうございます、マスター」
「アイ、さっき言ってた魔石について説明してくれ」
「はい、マスター。魔石とは言わば魔物の心臓です。魔物が死ぬ時心臓に魔力が集まり結晶化し、それが魔石になります。魔石は様々な用途で使われるため冒険者ギルドでも買い取ってもらえます。さらに魔石を使うことによって魔道具も作るとかもできます」
魔道具か〜面白そうだな 今度挑戦してみよう。
その前に街に行かないとな
「アイ、ここから近くの街まではどれくらいかかる?」
「ここから南に進むと街道に出ます。そこから約3時間歩くとマルセルにつきます」
遠いな〜いや、車みたいな便利な乗り物がないこの世界ではこれが普通なのかな…仕方ない歩くか
「マスター空間感知に面白い反応がありました」
「どうしたの?」
「ここから南東に約5キロの地点に強い反応があります。おそらく上位の魔物かと」
お、マジか!さっきのゴブリンは物足りなかったし行くか!
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しばらくレーダーを頼りに森を進むとそいつはいた。でかいトラみたいだな。
「とりあえず『鑑定』」
サーベルタイガー
分類:魔物
ランク:A
スキル:身体強化Lv6、斬波 、噛みつき、咆哮、 跳躍Lv4、夜目、狂化
身体強化
・身体機能が上昇する
斬波
・斬撃を飛ばすことができる
咆哮
・自分より弱い相手を一時的に怯ませる
跳躍
・高く遠くにジャンプできる
夜目
・夜でも昼と同じように見ることができる
狂化
・残りの体力が少なくなると発動する。自分の能力が2倍になる
サーベルタイガーか〜強そうだな斬波と狂化が厄介だな
「アイ、俺はあいつに勝てると思うか」
「可能です、マスター。マスターはすでに人類の中でも最強のクラスにいます。あのレベルの魔物なら油断しなければ勝てるでしょう」
そーなのか…俺ってそこまで強かったんだな…
ゼウス様にはマジで感謝だな、じゃあ行こうか!
俺が草むら木の陰から出ると奴もこっちに気づいた。
両者が睨み合う。すると急にトラから斬撃が飛んできた!俺はとっさに刀で防ぐ。
「これが斬波か〜意外に速くて厄介そーだな…まぁ俺以外ならな!」
そー言って俺は自分に『クイック』魔法をかけて駆け出す。トラやろうは俺に反応できていない。俺はトラやろうの首を目掛けて刀を振り下ろした
『ガキん』
そんな音がして刀が弾かれてしまった。なんだ今のは?
「マスターあれは身体強化です。身体機能が上昇し、とっさに筋肉を硬直させるとかによってマスターの斬撃を防ぎました」
なるほど、意外に器用なんだな。とっさに筋肉を硬直させるなんて…
仕方ないなじゃあこれならどうだ
俺はもう一度、トラやろうの首目掛けて刀を振り下ろそうとする。トラやろうがまた筋肉を硬直させようとするのがわかる
「意味ねぇよ。俺が今から斬るのはお前じゃない…空間だ!『空間切断!』」
空間切断
・空間を断ち切る。物を斬るのではなく空間を斬っているため防御不可の斬撃となる
そう言って俺は魔法を発動する
するとなんの抵抗もなく空間が裂けた
いや、斬ったのだ
もちろんあのトラやろうの首もチョンパである
ふぅ終わった。なかなか強かったな
「いや〜疲れたな〜」
「何を言っているんですかマスター、普通に楽しんでいたじゃないですか」
いや、初めての強い敵だよ!結構精神的に疲れたんだからな!
「アイ、こいつは街で売ろうと思う。魔石だけ回収しといてくれ」
「わかりました。マスター」
よし、じゃあ改めて出発するか〜
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街道に出てしばらく歩いていると気配感知に反応があった。どうやら大人数に誰かが囲まれているようだ
「こ、これはぁーーテンプレきた〜〜」
そう言って俺は駆け出した。
すぐにその場に到着し現状を確認する
どうやら奴隷商のようだな。盗賊に囲まれている。護衛はいないのか?
まぁいい、人数は・・・10人か、楽勝だな
俺は登場と同時に刀を振るう。4人の盗賊の首と体がバラバラになる。
「やぁ、こんなところで何してるの?」
盗賊たちはいきなり4人も仲間を殺され。何事もなかったかのような挨拶する俺に戸惑っている。
「何もんだてめぇ」
盗賊の1人がそう聞いてきた。
「俺はレンだ。よろしく」
「ふざけんな!」
そう言って盗賊は俺に斬りかかってきた。
ふむ、遅いな。魔法を使うほどでもないな。
俺は盗賊を斬りつけ一瞬で残りの6人を倒した。
「助けていただき、ありがとうございます」
商人の人がお礼を言ってきた。
俺はヒロインの登場だな!と思いながら振り向く
「おっさんじゃねーか!!」
そー言って俺は叫んでいた。
次回にヒロインだ出したいと思います