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Fly*Flying*MoonLight  作者: あかし瑞穂
MoonLight*HoneyMoon
84/88

PM5:00 楓のおばあちゃんの家

 白い布にくるまれた、小さな赤ん坊を優しく笑いながら抱く、髪の長い女性。その二人を愛おしそうに見守っている、背の高い男性。


「……こ……れ……」

 楓が呟いた。

 彼女が優しく微笑む。

「……まるで、これからの未来を見ているようでしょう?」

 ……俺は言葉が出なかった。古い写真に写っている、その女性は……

 ……楓にそっくり、だった。


 そして……男性は……


「……和也……さん……?」

 楓が呆然とした声で言った。


 少し髪が金髪っぽい感じだったが……

 ……俺と瓜二つ、だった。


 ……黙ってしまった俺達に、彼女が言葉をかけた。

「……きっと二人も喜んでいると思うわ。こうして楓が運命の人と結ばれて」




 どこまでこの人は判っていたのだろう。

 ……そんな思いが胸をよぎった。


「ねえ、楓。あなた体調があまり良くなかったでしょう? お風呂に入って来なさい。身体がほぐれるハーブを入れてあるから」

「う……ん……。和也さん、先にお風呂よばれるね?」

 楓が写真立てをテーブルに置いて、立ち上がった。

 彼女が楓の背中を抱いて、部屋の奥の扉へと連れて行った。


 俺は写真をじっと見た。


『これからの未来を見ているようでしょう?』


 ……いつか。

 こんな風に……俺と楓と……赤ん坊で、写真を撮る日が来る、のか。

 そう思うと……胸の奥が熱くなった。


「……和也さん」

 はっと気が付くと、彼女が後ろに立っていた。


「……心配しなくても大丈夫、ですよ」

「え……」

 ……心配?

 彼女の蒼い瞳が俺を捕らえた。

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