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Fly*Flying*MoonLight  作者: あかし瑞穂
MoonLight*Short*Story
59/88

颯人(はやと)SideのStory

 ……初めてその(ひと)に会ったのは


ある夏の昼下がりのこと。


 泥だらけの私を見て、

『大丈夫?』

 ……そう言って、優しく笑った。


 上品な日傘。風になびくスカート。銀色に近い金色の髪。夏の空よりも、蒼い蒼い瞳。


 ……その美しさ、に言葉が出なかった。


***


 ……ねえ、マリー。


 初めて出会ってから、次に出会うまでの間に、私は子どもから大人になっていたのに

 ……君は何一つ、変わっていなかった。


 でも、すぐに判った。あの時の、女性だと。

 ……魂が、同じだった、から。


 私が魂の色が見える事……陰陽師の血を引いているため、目に見えないモノが見える事を言った時、君はひどく驚いていたね。

『私が気味悪くないのですか? 十年も前と、全く変わっていないのですよ?』

『……あなたのように美しく優しい方が、どうして気味悪いのですか?』

 そう切り返すと、『変わった方』と言って君は笑った。


 私の方が先に逝く事が判っていたのに、

 君を愛してしまった事は

 君にとって、よかったのだろうか?

 君の時間を、私の時間に縛り付けてしまった事は。

 

 もし、私が

 ……君に悲しみ以外の感情を与える事ができたなら、

 それだけで、十分だよ。たとえ、君にとって短い時間でも……


 ……君を愛した事は、永遠に消えない、から。

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