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Fly*Flying*MoonLight  作者: あかし瑞穂
次の日
13/88

AM8:15 会社の地下駐車場

 会社ビルの地下駐車場。和也さんがスマートに車を停める。

「ありがとうございました、社長。私まで乗せて頂いて」

「ああ、ついでだから」

「……あ、りがとう、ございました……」

 トレンチコートを着た美月さんが、颯爽と後部座席から降りた。きちんとしたまとめ髪。一分の隙もない。脚も長くて、モデル体型。

本当に、この人絵になるなあ……。


 ぼーっと見とれていたら、

「どうした?」

と、和也さんの低い声がした。

「あ、すみませんっ!」

 慌てて、ドアを開けて降りる。つん、とつま先がひっかかって、前のめりになった。うっ、転ぶところだったっ!

「大丈夫?」

 美月さんが心配そうに声をかけてくれた。

「は、はい……」

 肩から掛けた鞄を持ち直す。なんか、あたおたしていて、恥ずかしいなあ……。


 ……あの後、車を道端に停めて、和也さんが電話をかけた。相手は美月さん。

「……ちょうど、駅にいるらしいから、美月も乗せればいいだろ?」

 ……私は黙って、頷いた。


 もう、美月さんが恋人でいいじゃない。

美人で気が利いて、スタイル良くて、言う事ないわよね……。


 そう思いながら和也さんを見ると……和也さんは社長の顔になって、先にエレベーターホールに歩いて行った。


「……内村さん、ちょっとお時間貰っていいかしら?」

 美月さんが私をじっと見ていた。

「は……い、大丈夫です」

 まだ時間は早いし、始業の九時には間に合う。

「じゃあ、荷物置いてから、秘書室に来てね」

 美月さんはふふと笑って、社長の後を追った。私も、エレベーターホールへと歩いて行った。

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