1.BAR【プラチナ】の夜
欲望と金が渦巻く街ブラックボックス。
豊かさと貧困の差は天と地のようで、街の中心部から少し離れれば、そこはもう悪臭と喧騒に満ちたスラム街と化す。
そんな街の片隅にひっそりと佇むBAR【プラチナ】。
今夜も誰かの欲望や巨額の金が渦巻くこの街で、
一人の男が店の扉を開けた。
イーグル・メタルバレット軍曹、この物語の主人公だ。
かつては国の為に銃を取り、街を蝕むテロリストと戦っていたイーグル。
しかし、テロリストは街の外からではなく、内側からこの国を腐らせていた。
彼がスラム街に身を隠すことになったのは、かつての戦友であり、信頼していたキラー曹長による裏切りが原因だった。
「キラー曹長が、お前をレジスタンスと決めつけている。今夜、真夜中に処刑をするつもりだ。」
同じ隊の伍長からそう告げられたイーグルは、その言葉を信じられないまま、しかし、直感的に悟った。これは罠だと。彼は街を脱出し、暗く湿ったスラム街へと転がり込んだ。
隠れ場所を求めて彷徨っていた時、偶然見つけたのがBAR【プラチナ】だった。錆びた看板にぼんやりと光るネオン。意を決して重い扉を開けると、そこにはスラム街の汚濁を忘れさせるような、清潔で小綺麗な空間が広がっていた。
中に入ったイーグルを、一人の男がカウンターの向こうから睨みつけた。坊主頭に眼帯、がっしりとした体格。その男は、イーグルから視線を外すことなく、低い声で言った。
「いらっしゃい。」
イーグルは身構えながらも、バーテンダーが手元のグラスを静かに磨き始めたのを見て、少しだけ警戒を解いた。




