冒険の終り
あんまりいい章じゃなかったですね。次章にこうご期待!
「どうなっちゃったの、私……」
小夜は呆然としていた。
「クソガキィィィ!! そんなに死にてえのかぁ、おぉん!? 《フローズン》!」
Nは地面を拳で突き、小夜に向かって氷を放射線状に生じさせた。
「きゃっ!」
小夜は思わず剣でガードした。すると、氷はいとも簡単に砕けた。
「んなっ……!」
Nが動転している間に、小夜は、
「……やるしかないっ!!」
Nの方に全力で駆けだし、そして。
「はあああっ!!」
Nの胴体を真っ二つにした。
「がああああああっ!!」
剣は強く光り──。
気づけば、みんなまた大理石の床に座っていた。
そこには、みんなを飛ばした張本人の天使、サイフォスが立っていた。
サイフォスは述べた。
「よくやってくださいました。あの剣の封印を解放してくださったお礼に、あなたがたを現世に帰しましょう」
「ちょっと待ってくれ、エリザベスという女性に渡すという条件はもういいのか?」
「ええ。神が計画を変えられたので」
天使は杖を掲げ、ワープホールを出現させた。
「みなさん、さようなら」
みんなはワープホールに吸い込まれていった。
気が付くと、木林じいさんの家の畳に座っていた。
時刻は0時を回っていた。
「お、い、イジワール! 来やがったな!? 逮捕だ、逮捕!」
ボルボ警部が手錠を持ってイジワールに迫るも、イジワールはジャンプして壁を蹴って跳び、
「ガキ共、早く帰れよ。てめえらのことは忘れねぇぜ、あばよ!」
そう言い残し、縁側に逃げて行った。
「……やべえな、おふくろに殺される」
「怒られるのはみんな一緒だよぉ」
小夜は一人、縁側に行き、月を眺め、一体自分は何をしでかしたんだろう、と胸に手を置いて考えていた。
……………………
天界。
「女神様、あれでよかったのでしょうか」
サイフォスが聞く。
「ええ、あれでいいのです。しかし人間とは愚かな者。封印を解くことで誰かが救われるとは限らないのに」
「どういう意味ですか……?」
女神はほほ笑み、
「あの剣は解放してはいけなかったのです……オリジン・イヴの魂がエリザベスに宿ったら……口にするのも恐ろしい……ですが、主の御心ならば、尽くさねばならなかったのです」
「ああ……なんて女神様は清らかなお方……」
二人は目を合わせ、ほほ笑んだ。
そう、これが天界の真実なのである。




