魔法が“上手く”いっているのは
どうやらこの巨大な氷の柱を引き起こす魔法は、僕の特殊能力のせいでこうなったらしい。でも、
「僕の特殊能力は“効率チート”だったはず。それが何でこんな……」
僕は目の前の巨大な氷を見ながら、顔から血の気が引くような思いをする。
ここまでの事をするつもりは全くなかったのだ。
全く考えていなかったといっていい。
普通にクルツがやったように気の切り株がうまく凍るといいな、といった程度の感情しか持ち合わせていなかったのだ。
だが目の前にある現実は違う。
そう僕が思っているとそこでクルツが、
「なるほど、ルネが意識していないのならば、おそらくは“効率チート”の影響だな。ここまで魔法が“上手く”いっているのは」
「ど、どういうことですか?」
「基本的に魔力を魔法に変換するのはすごく大変なことなんだ。この辺りが魔法が使える人と使えない人を分ける、“魔力量”といった違いにも関係する。また、よほど魔力のある人物だと、呪文や魔法陣、杖などといった増幅や効率化させるものがないと魔法が使えないんだ」
「そ、そうだったんだ」
「うん、しかも魔法使いにとっては、それらの道具などを使っても顕現できる魔法が限られている。だがそういった魔法を使うときにルネの持つ“効率チート”を使うと最大限に魔法に変換する能力が発揮されてこうなってしまうと。……自分で言っていて何だが、凄いチート能力だな」
そうクルツが僕に説明しつつ、感嘆したように呟いたのだった。
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