魔物の暴走
「ホナミ・・・あなたは・・・魔王を・・・」
声が聞こえた。誰だろう。魔王?よく分からないなあ・・・。
「・・・さん。」
「ホナミさん。」
「はっ!?」
先生が怒った顔して立っていた。
「授業中に寝るとは、良い度胸ですね。では、この問題。当ててみなさい。」
ボードを見てみた。よく分からない。・・・多分、魔法の何かかな?今は魔法の授業時間だし。
「えぇ・・・っと・・・」
周囲から嘲笑の声が聞こえる。私に教えてくれる味方なんて、いなかった。
「分からないなら寝ないでください。」
そう言って、先生は教科書を私の頭にこつんと当てた。
「ひょぐぇっ」
我ながら、情けない声が出たと思う。でも、集中しなくちゃ。お父さんが頑張って働いたお金で通わせてもらっているんだから。わたしはここではよく出来損ないって言われるけど、私なりに頑張らなきゃ。お父さんは男手一つでわたしを育てて、仕事もしてくれた。私たちのために。私は冒険者になりたいってわけじゃないけど、安いからって理由で冒険者の養成学校に通っている。
何かけたたましい音が奥から聞こえた。
「皆さん!今日の授業は終わりです!避難してください!」
「はい!」
声の主は私だけじゃない。皆で避難しないと。
学校を出て魔物たちから逃げる。先生たちは皆戦っている。こんなに強いんだ、先生って・・・。
「あっ」
石。石につまづいて私はバタン、と情けない音を出して転んだ。どうしよう、追いつかれちゃう・・・”




