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『あの……何で、そんな事したんですか?』
翌日、俺は、東京に居る担当編集者に電話をかけたのだが……。
「まぁ、色々と有ってさ……」
『まぁ、こっちはスマホのアドレス帳を変え……あ……』
「どうしたの?」
『編集部内で漫画家さんなんかの連絡先も共有してて、そっちも変えないと……まぁ、そんな手間じゃないですけどね』
「じゃあ、それは、そっちでやっといで」
『でも、スマホのキャリアまで変えたんですか?どうしてです?』
「いや、まあ、色々と有って……仕方なく……」
『仕方ないとは言っても、色々と面倒じゃないですか?……あ、本題です。杉山ゲンさんから、『呪詛返死』映像化権の契約書が送られてきたんですが……』
「何か問題でも有るの?」
『いや、原作からかなり改変した脚本にしてもOKとしか解釈出来ない内容でして……』
「えっ?どうなってんの?」
『杉山さんのマネージャーさんから説明されたんですが、俳優さんに合わせてキャラを変える必要が、どうしても出てくるんで、そこから更に脚本にも影響が出るかも知れないって……』
「え……ああ、杉山さんが、呪い殺されるヤツの役を演りたいとか言ってたけど……それと関係有るのかなぁ?」
『そうだと思うんですが……出来上がった脚本を見てみないと何とも言えないんですが……そもそも、脚本を書き始めるのが、この契約を結んだ後みたいで……』
「ふ〜ん、脚本は誰?杉山さんにだったら原作レイプされても俺的には問題無いけどさ……」
『監督と杉山さんの共同脚本で……何でも、杉山さんが第一稿を書いて、キャストが決った後に、監督がリライトする予定だそうです』
「え?杉山さんが監督やるんじゃないの?あの人、映画も撮ってたよね?」
『いや、杉山さんの希望で別の人が……』
「どんな人?」
『Wikipediaに、その監督の項目が有ったんで、URLをメールで送っときますね。仕事用のメールアドレスまで変えてないですよね?』
「うん」
『でも、何か……通好み過ぎると言うか……もう少し無難な人選も有ったんじゃないか……と言うか……』
「無難な人選にして面白いモノが出来ると思うの?」
『いや……それが……一定数のファンが居る監督みたいで……編集部にも、その監督の作品は毎回観てるってヤツが居るんですが……そいつの評価は……』
「何?」
『第2の三池崇史』
「はぁ?」
『「雇われ仕事はとことん酷い。好きでやった仕事は通好みだけど万人受けしない」みたいな人だそうで……』
え?
何?
どうなってんだ?「雇われ仕事」をやらせる監督が……「『雇われ仕事』はとことん酷い」って定評の有る奴って……?




