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幼馴染との6年ぶりの再会  作者: にやり
4/9

4 香澄ちゃんの友達

「あのさぁ、あんまりこういう事言いたくねぇんだけど。」


何か嫌な予感…。


「カラオケ来たら何でもいいからせめて一曲歌わねぇ?場が白けるからさぁ。」


あ~、やっぱりそうなるのか…。


「ごめん、本当に苦手なんだ。」



「苦手でも下手でもいいんだよ!場の雰囲気を壊すなって言ってんだよ。」


「ごめん…。」


俺が歌うと下手なのもあって逆に白けるんだけど…。


話しながら部屋への通路を歩いていると、香澄ちゃんの女友達がこちらに歩いてきた。


「何々?何の話?」


「いや、仁科が歌わねぇって言うから、一曲でもいいからって言ってたんだよ。」


「あ~まぁそうだよね。香澄って素直で思いやりがある子だから、あんまり気を遣わせるのもどうかと思うしね。」


「だろ?せっかく香澄が誘って来てるんだから、ちょっとは香澄の事考えてやってもいいんじゃね?」


「そうだよ。せっかく来たのにノリ悪いと香澄が気ぃ使っちゃうでしょ?」


聞いてるだけでもいいって言うから来たんだけどな…。歌うしかないのか…。


「わ、わかった。一曲だけなら…。」


「そう来なくっちゃな!」


「オッケー、じゃあ戻りましょ!」




「みんなぁ!仁科が歌うってよ!」


「マジ!聞いてみてぇ!」


「仁科君はどんな歌声なのかな~?」


「え?孝ちゃん?歌うの?」


案の定、歌い出すとシーンとしてしまった。早く終わってくれ…。


そのまま全く盛り上がらずに終わった。


「…に、苦手だって言うからすごい下手なのかと思ったよ!下手じゃないじゃん!」


「そ、そうだな!上手いよ!全然!」


「そ、そうね!また聞きたいな!」


あ~、やっぱりそうなるのか。気ぃ使われる位なら歌いたくなかったな…。


「じ、じゃあ最後は香澄の歌で締めてもらおうか!」


「さんせ~い!香澄よろしく!」


「あ、わ、わかったよ!頑張る!」


香澄の歌でようやく盛り上がりを取り戻し、カラオケは終わった。



「じゃあ、俺こっちだから…。」


「あっ、た、孝ちゃん、またね!」


「あぁ…。」



やっと解放された…。

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