21.始まり
あらかた学園を見終わった頃、グラジオラス達に学校のでっかい噴水場の所で遭遇した。最初は、ギスギスした雰囲気だったのが、少しは無くなったみたいで良かった。よかったけれど、まだ話しかけずらいな。
「おーい。そっちはどんな調子だ?」
シオンは、グラジオラス達に話しかけた。
・・・・シオンの奴やりあがった。あんまり、話しかけて欲しくなかったんだが。
「久しぶりだねシオン!そっちの人は確か、シリネだっけ?」
と、シオンと友達のような関係に見られるイヌサフランが挨拶をしてきた。流石に、無視するわけにもいかず
「初めまして。名前を憶えて頂いてうれしい限りです。てっきり、覚えてもらえていないものだと思っていました。」
「シリネ、お久しぶりですね。」
そう言って、話していたところにグラジオラスが割り込んできた。
「ええ。お久しぶりですね。第二王子殿下は、下々の者に興味がないので覚えていらっしゃらないと思ってました。」
「そちらこそ、人と関わらず引きこもっていると思ってました。まさか、ここで会えるとは。」
フフフフフフ
と、お互いに同じような腹黒笑みを顔に張り付けて、手を顔に近づけ口を隠して、相手を優雅に罵りあった。
【【【【【とっても、この場にいたくないのだが。】】】】】
実は、これ作戦通り。今頃、皆は私たちが敵対関係にあると思ってくれているだろう。グラジオラスの敵を早いとこ暴き出すためにグラジオラスと敵対関係だという風に周囲に見せておこうと話してたのだ。
そして、普段シリネの立場を使ってないので、なぜ社交界に出てなかったのか怪しまれないように、さらっと周囲に「引きこもり」だとアピっとく。
「え~と、二人は友達なの~?」
ナイス!ハルジオン。普通の会話だったらこいつ空気読めないなとなるけれど、天然達の為に、直接口で言う機会をくれてありがとう!
「「だれが、この人と友達ですか。」」
「次にそのようなことを言ったらぶっ飛ばしますよ。ハルジオンさん」
「ええ。この引きこもりと意見が合うのは嫌ですが、流石の私でもあなたを矯正しなければ、ならなくなりますね。」
【【【【【こ、こわ】】】】】
「では、また。」
そう言って、私はグラジオラスと別れた。私は、引き留めようとするハルジオンを唇に人差し指を置いて静止させた
「グラジオラスがいないとこでなら、お話しますよ。」
そう言って、呆然としている男たちを背に今度こそ私は立ち去った。
本音は、こんな感じなの少女漫画でなかったっけ?と思い出し体が考えるより先に動いてしまったのである。
「…シリネ凄いな。あの人達と口喧嘩して、呆然とさせてたぞ。俺には絶対無理だ」
シオンは呆然とした状態から慌てて回復し、慌ててシリネの隣に並びながら話した。表情はまだ呆然としている。
「…少しいつもグラジオラスにやられている分、やり返そうと思いましてね。いい顔してましたねあの人」
表は涼しい顔をしながら、内心はとっても焦っていた。なぜなら、いち早く回復したのはグラジオラスで、目が笑ってなかったのである。あれは、絶対あとで問い詰めるから覚えとけよ。という顔だった。グラジオラスの尋問からは最低でも逃げるのに1時間かかる。絶対その後不貞腐れるからご機嫌取りが毎回大変だった。だから、なるべく問題を起こさないようにしてたんだけど、やらかした。
「さて、どうなることやら。」
「何が?なんか楽しそうな顔してるぞ」
シオンは首をかしげて不思議そうに見てきた。
「なんでもありませんよ。ただ、これからの学校生活が楽しいものになりそうだなと。」
それを頷くように青い鳥が鳴いていた。
イベントが終わったので、更新しました!




