価値
「キャァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「ダメだ、、、止まって!」急に自分の世界に入ってきた声に意識を救い上げられる。
だが、守るはずだった少女は自分のこぶしで…………顔の半分が吹き飛んでいた。
「あっあ……あ……あ……あ……あ……あ……あ…………………………あ」
大丈夫、まだ、、まだ……死んでいる……だが、だが、だが……まだ、まだ、まだ、まだ!
[レッレリーの名において魂を生をぉっぉ蘇らせたまえ!]
寒い、寒い怖い怖い寒い……口からガタガタと顎が震え歯がぶつかる音と激しい震えが背筋を絶え間なく往復する。
生暖かったはずの空気は氷から出した無数の針のように肌を突き刺してくる。
悲しみと後悔のぬくもりを感じれない赤い涙が視界を直視できぬよう覆う。
だが神は見放さず救いの手を差し伸べてくれるようだ。
光の粒が少女を包み元通りに直していく。
「なんで泣いているの?」まだ小さな手で気づかず変化していた細長く鋭い耳に触れてくれる。
冷たい、冷たく殺風景な暗い世界で唯一の陽だまりのような温かさだった。
「あぁ…………許してくださるので」
『ドッボ』
「おい!こいつ、こいつだよな!やった、殺したんだ!報酬で俺らをもとの世界に戻してくれよ!」
俺は隣の兄弟の肩をつかみやっと、やっと始まるはずだった平穏ライフの仕切り直しとこれからの幸せな生活を想像する。
俺たちは他のやつらよりも修羅場には慣れている。正解は交渉だ!
正解、せいか、せい、せ…………
「ふふふーふっふーふーん……あ!達成したの!良くやったね!good dog!」
『トンッ』
はは……聞いてくれよ隣の兄弟の首が離れて地面に落ちてるんだよ。
さらに薄れてきていた血の匂いが濃くなっている。今どうなってんだ、教えてくれよ。
あ……………………死んでるのか。
「あ、あ、あああぁぁぁぁぁぁぁ!なぜ、なぜ!条件は達成したはずだ!報酬は?約束は?これからの人生は?なんで兄弟なんだ?
俺じゃないのか?なぜ、なぜ、なぜだ、なぜだぁぁぁぁ!気味悪くフードで顔を隠しやがって!見えない目で口で笑ってたのか?
第一お前が俺たちを巻き込まなかったら幸せになるはずだったのに!なぜだぁあっぁ!」
へーつまんなーい。
「君たちさー命に価値の差なんてないって言ったよねー。そう思いながらつらく苦しい人生を歩んできたって。だからこれからは周りがうらやむような未払いの幸せが貰らえるって。やっぱさー教育って大事だよねー。だって言葉には字幕がないと理解できないんでしょ?」
「はぁー教えてあげるから汚くわめかないでよー。いぃい!大前提ぼ!く!は!君たちの意見を尊重したからね!ちゃんと一人の命を代わりにしたんだからぁ報酬もひとりでしょ?命理不尽に奪ったんだからぁ罰も与えたでしょ?んーーーーーーーー平等公平じゃん!」
あれぇ?ここの生きている物体だれも動かなくなっちゃった。
「ヘヘッこれ以上ないほど最悪の選択だったね!」




